500人に聞いた!経理の最新システム事情 ~オンプレ派?クラウド派?現場の実態を公開~

オンプレのままで良い?それとも、クラウドに変えるべき?

 クラウド会計やDXといった言葉を耳にする機会が増え、経理のシステムを取り巻く環境は、この数年で大きく変わってきました。
一方で、日々の業務に向き合う経理担当者の立場からすると、

  • 実際、みんなは何を使っているの?
  • オンプレミスのままだけど、うちは大丈夫なのだろうか?

と感じることもあるのではないでしょうか。

「クラウド化が進んでいる」「これからはクラウドが当たり前」と言われる一方で、現場では必ずしも単純に割り切れない事情もあります。
そこで今回、経理の現場の“今”のシステム事情を知るため、経理担当者500人を対象に、現在利用している会計システムの形態や、導入の背景、実際に使ってみて感じていることについてアンケートを実施しました。
本記事では、その結果をもとに、「今、他社の経理ではどのようなシステムが使われているのか」を、できるだけありのままの形でご紹介します。

調査結果から見る、経理システムのリアルな実態

1:クラウド VS オンプレ、どっちが多い?
まずは、現在利用しているシステムの形態について聞いてみました。
●クラウド派が過半数を超える

今回の調査では、クラウド型の会計システムを利用している担当者が半数を超える結果となりました(51.9%)。数年前まではセキュリティへの懸念から敬遠されがちだったクラウドですが、今や経理の「スタンダード」になりつつあることが伺えます。

●根強いオンプレ派も

一方で、インストール型の会計システム(オンプレミス会計システム)を継続的に利用している企業も一定数存在します(27.5%)。カスタマイズ性の高さから、使い続けている企業もいるようです。

2:クラウド会計システムを導入したきっかけは?
クラウド会計システムを利用している企業は、どのような理由で導入に踏み切ったのか、聞いてみました。
●驚きの第1位は「わからない」!?

導入のきっかけとして最も多かった回答は、なんと「分からない」でした(22.3%)。
これには経理担当者の複雑な立ち位置が関係しているようです。経営層やIT部門主導で導入が決まり、現場には「来月からこれを使って」と事後報告に近い形で伝わるケースや、転職したらすでにクラウドだった、あるいはPC入れ替えのタイミングで自然に切り替わったなど「自らの意思で進んでクラウド化したわけではない」という実態が浮き彫りになりました。

●法対応やデータの一元管理のためにクラウド化した人も

「わからない」に次いで多かったのが電帳法・インボイス制度などの法対応やデータの一元管理のためにクラウド化したという声です(10.2%)。クラウド会計ソフトの多くは法改正に合わせて自動でプログラム更新されるため、担当者にとって安心できそうです。

3:クラウド会計システムを導入してわかった「ここが気になる!」ポイントは?
クラウド会計システムを導入した企業は、順調に使いこなすことができたのでしょうか。クラウド会計ソフトを導入して、気になることを聞いてみました。
●使いづらさを感じている人は少ない!

最も多かった回答は「特にない」でした(32%)。一定数の方が、クラウド会計システムに対して大きな不満を感じることなく利用できていることが分かります。
一方で、「気になる点がある」と回答した方の中では、次のような声が目立ちました。

  • 利用料が高い(13.3%)
  • 自動仕訳を思ったように使いこなせず、手修正が必要(10.9%)
  • 作成したい帳票が作成できず、Excelでの加工が必要(6.3%)
  • 新しい機能を使いこなせない(6.6%)
  • セキュリティ面への不安(6.3%)

特に、「思っていたほど自動化できていない」「結局Excelで調整している」といった回答からは、システムそのものよりも、運用面でのギャップに戸惑いを感じている様子が読み取れます。
また、セキュリティに関する不安が一定数挙がっている点も、クラウドならではの特徴として、導入後も気になり続けるポイントと言えそうです。

4:オンプレ派に聞く、クラウド会計ソフトを導入しない理由は?
クラウド会計システムが主流の中、オンプレ会計システムを使っている人はどのような理由で導入をしていないのか、聞いてみました。
●「クラウドに強い抵抗がある」という訳ではない!?

最も多かった回答は「特にない」でした(25.7%)。この結果からは、「クラウドに強い抵抗がある」というよりも、現状のシステムで大きな問題を感じていないケースが多いことが読み取れます。
「理由がある」と回答した方の中では、価格や操作性に関する理由がありましたが、「その他」と回答した人の中には以下のような意見もありました。

  • 複雑な原価計算との併用が難しい(従業員数10~49名、製造業)
  • 自社システムのため(従業員数1000名以上、卸売業)
  • 親会社の意向(従業員数300~999名、情報通信業)
  • 会計事務所のアドバイス通りにしているから(従業員数10~49名、卸売業)

これらの回答を見ると、クラウドに否定的というよりも、自社の事情や立場上、簡単には切り替えられないという現実が見えてきました。たとえば、原価計算が複雑な業種では、長年かけて作り込んできた計算ロジックや運用をクラウド標準の仕様に合わせること自体が負担になるケースもあります。
また、親会社の方針や、会計事務所との連携を重視している場合、現場だけの判断でシステムを変えられないことも珍しくありません。
こうした状況を考えると、「今は無理にクラウドにしなくてもいい」という判断にも納得です。

クラウド利用が多数派に。でも、オンプレを存続させることが合理的な選択になる場合も!

 今回の調査から、クラウド会計システムを利用している人が多いという結果が得られました。一方で、オンプレ会計システムを使っている人も一定数います。
 ただ、オンプレ会計システムを選び続けている企業は、クラウドに否定的というわけでなく、今の業務や体制や変えることで生じる負荷やリスクを考えた結果、オンプレ会計システムを存続させるという判断をしているようです。
オンプレ会計システムを選択する理由として

  • 独自の原価計算など、業務が自社仕様になっている
  • 自社開発システムや、カスタマイズした周辺システムとの連携が多い
  • 処理量がそれほど多くなく、現時点では大きな支障が出ていない
  • 社内規定や親会社の方針による制約がある

などがあります。
クラウドかオンプレかは、「どちらが主流か」で決めるものではなく、「自社の業務に合っていて、運用として回るのはどちらか」で決まります。今回の結果が、「では、うちはどうだろう?」と自社の最適解を考えるきっかけになれば幸いです。

導入前に考えておくべきことって?

クラウド会計ソフトは、うまく使えば業務改善につながる一方で、導入前に知っておかないと「思っていたのと違った」と感じてしまうポイントも少なくありません。
「自社に合うかどうか」「どこを確認すべきか」を、もう少し具体的に知りたい方は、
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