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支払依頼書とは?紙運用の課題はワークフローの電子化で解決!|請求書受領|OBC360°|請求書受領システムの奉行Edge 受領請求書DXクラウド|経理業務システム・会計ソフトのOBC

作成者: 請求書|2026年01月13日

支払依頼書は、日常的に経理担当者が取り扱うことの多い書類の1つです。
この書類は紙やExcelで運用されることが多く、処理作業も単純なため、運用方法に疑問を抱いている現場は少ないかもしれません。しかし、紙運用であることが原因で、添付漏れや記載内容の不備、承認遅延など、見えない業務負担が積み重なりやすくなっています。
今回は、支払依頼書の役割を整理し、これまでの業務の流れで発生する課題とその解決方法について考察します。経理業務の効率化や制度対応にもつながる実践的なヒントとして、お役立てください。

目次

支払依頼書は経理業務の“入り口

支払依頼書は、取引先からの請求書について、窓口担当者が経理部門に支払いを依頼するための社内手続き用の書類で、「支払申請書」と呼ばれることもあります。

請求書は、外部の取引先が発行し「提供した商品やサービスに対する支払い」を求める書類で、法的にも正式な請求根拠になります。
小規模な企業では、経理担当者が内容を把握していることが多く、窓口担当者が直接経理担当者に手渡しして口頭で伝える場合もあります。しかし、部署が複数ある企業の場合、取引を直接行った担当者が支払依頼書を使って、経理部門にどのように会計処理を行うかを依頼するのが一般的です。
そのため、支払依頼書は受領した請求書とセットで社内承認フローに回覧されます。複数の関係者で回覧・確認できるため、支払内容の正確性が担保され、経理担当者は迷わず適切な支払処理を行えます。承認ルートを経由することで内部統制の一環としても機能し、ガバナンス強化にもつながります。

●「立替金支払依頼書」や「仮払金申請書」との違い

立替金支払依頼書は、従業員が立て替えて支払った経費(出張旅費、会議費、備品購入など)について、領収書等を添付し、精算を依頼するために用いられます。また仮払金申請書は、出張やイベントなどであらかじめ現金が必要な場合に、経費が発生する前に前渡しする際の申請書類として用いられます。

どちらも、「社内での支払い手続きを依頼する」という点では共通していますが、支払依頼書は買掛金の処理や突発的な請求書に対する支払依頼として利用するため、支払いの性質が異なります。
目的別に分けて運用している企業では、類似する書類の使い分けに注意するよう、従業員に周知徹底する必要があります。

支払依頼書の書き方・記載項目

支払依頼書に特定のフォーマットはありません。様式も企業によって異なりますが、「何に対する支払いか」「支払先は誰か」「金額はいくらか」といった基本的な構成は共通しています。
支払依頼書には、次のような情報が記載される構成になっていることが一般的です。

・支払依頼書の基本項目(例)
項目 説明
申請者情報 申請者名、所属部署など
支払先名 振込対象となる法人・個人の名称
銀行口座情報 銀行名、支店名、口座種別、口座番号、口座名義(カナ)
金額・消費税 支払金額の内訳(税抜/税込)
場合により消費税区分も記載
支払希望日 実際に振込を希望する日付(指定がない場合は月末など)
支払理由・用途 支払の目的、どの業務・プロジェクトに紐づくかなどの補足情報
添付証憑の有無 請求書、契約書、発注書など、証拠資料の有無と種類
起票部門・負担部門 申請者の所属部門と、実際に費用を負担する部門
(異なる場合も)
承認欄 上長や役職者の承認サイン、承認日付など

支払依頼書は、経理部門がスムーズに支払手続きを進められるよう、請求内容の確認ができることが大切です。誤りがあると、支払いが遅延したりトラブルの原因になったりするため、必要事項となる支払先名や銀行口座情報、金額、支払希望日は明確に記載する必要があります。
また、支払理由や用途については、部門経費扱いか原価扱いかの判断材料にもなります。原価扱いにする場合は、プロジェクト名や管理番号等の記載も求めるケースがあります。

フォーマットはExcelなどでも作成でき、コピーして紙の書類で回覧する企業も多く見られます。
特に、支払依頼書は社内承認フローで回覧するため、上長などの承認印を押すためのスペース(承認欄)を設けるのがポイントです。経理担当者が請求内容を確認・把握しやすいよう、要点をまとめたシンプルなフォーマットにするのがよいでしょう。

紙やExcelで運用する支払依頼書が抱える問題

支払依頼書に必要事項をもれなく記載した後は、当該請求書を添付して社内の承認フローに回します。
このとき、紙やExcelで管理していると、次のような表面化しにくい課題を抱えていることがあります。

●課題1:承認ルートで「滞留」が発生

一般的に、支払依頼は次のような社内フローで経理部門に送られます。

窓口担当者が支払依頼書と請求書をセットにして支払依頼を申請し、上長が請求内容を確認のうえ承認した後、経理部門に書類一式が届きます。経理担当者は、その内容を確認し、支払処理や会計処理を行います。

支払依頼書が紙やExcelデータの場合、上長承認が滞ると、経理部門へ届くタイミングが遅れ、支払期日に間に合わないリスクが生じます。現在どこで止まっているのか把握しづらいため、問い合わせが増え、結果として担当者間の業務負荷が増大します。
誰かが気を利かせて確認しなければ、フローが完全に止まってしまうこともあるため、処理の遅延が常態化しやすくなります。

●課題2:証憑確認で時間を取られる

一般的に、支払依頼書には支払いの根拠となる請求書を添付する必要があります。しかし、紙の様式で運用していると、請求書の添付漏れや差し込み忘れが生じることもあります。
必要な資料がそろわないまま起票すると、情報の不一致が起こる可能性があるため、窓口担当者に確認や差し戻しをする作業が発生します。
また、請求書がデータで送られてきた場合、「scan001.pdf」のようにファイル名で内容が判別しづらいケースや「金額修正が発生したのに修正前の請求書データが添付される」などのケースもあり、経理担当者は常に最新かつ正しい証憑データであることを念入りに確認しなければなりません。
このような作業が何件も重なると、支払処理全体のスピードダウンにつながる可能性があります。

●課題3:記載のばらつきで実態をつかみにくくなる

支払依頼書には、窓口担当者が「どんな支払いか」を説明するための欄が設けられています。事由を記述する方式は、人によって表現にムラが起きやすく、誤解を招く可能性があります。
例えば、専門家への支払いの場合、ある人は「セミナー講師への謝礼」と書き、別の人は「業務委託(講師)」と表現するというように、用語の選び方や具体性にばらつきが生じると、経理担当者はどう処理すべきか迷います。
こうした属人的な書き方の差は、どれだけ社内ルールを決めても一定数発生し、運用では完全に防ぎきれません。紙やExcelのフォーマットは自由記述を前提としていることが多いため、書き方の統一が難しい点が構造的な問題といえます。

●課題4:経理側の確認・仕訳作業が煩雑になる

支払依頼書が経理に回ってくると、内容の正確性を確認し、証憑と突き合わせ、最終的な勘定科目を判断する必要があります。
支払依頼書を紙やExcelデータで運用していると、先述のように情報が不揃いになり、記載漏れや表現の差に左右されやすくなります。結果として、窓口担当者に追加説明を求めるやり取りが増え、月末・期末の処理業務に負荷がかかります。
紙やExcel運用では情報を揃えたりチェックしたりする仕組みを持たせにくいため、どうしても人の判断に依存しやすく、運用だけで一定の品質を保つのが難しくなりがちです。

●課題5:過去の情報を検索・参照しづらい

紙やExcelデータで運用していると、「過去の支払依頼書を参照したいのに見つけにくい」という点も大きな課題です。
同類の取引の場合、「前回どう処理したか」「同じ支払先への依頼書はあったか」を確認することはよくありますが、過去の書類を見つけるために、ファイルやメールの送信履歴をひたすら遡るのは大きな負担となります。

支払処理のワークフローをシステム化するメリット

紙やExcelによる支払依頼書の運用には、業務の精度やスピードに影響する課題が多く潜んでいます。一つひとつは見過ごされがちな軽微な問題ですが、件数が多く関係者も多岐にわたると、積み重ねが大きな業務負荷につながりやすくなります。
こうした状況を根本から変えるには、テンプレート整備やルール強化といった運用面の工夫だけでは限界があり、根本的な改善にはつながりにくいのが現実です。

そこで、今注目されているのが“支払依頼フローの電子化”です。
業務の入口となる支払依頼書の作成・申請からシステムで行い、情報の流れ・承認・確認から支払までのプロセスをシステムで管理することで、紙やExcelで発生する運用の課題を根本から解決し、支払業務を安定して効率化することが可能です。
市場には、奉行Edge 受領請求書DXクラウドのような支払依頼フローを電子化するサービスが多く提供されており、導入した企業ではその効果が明確に現れています。

ここでは、支払依頼フローを電子化することで、現場と経理の業務がどのように変化するのかを、入力精度・進捗の見える化・確認業務の効率化の3つの視点から整理してみましょう。

●入力精度:入力時の「ばらつき」から解放される

支払依頼フローを電子化すると、システムの設定に基づき入力できるため、これまで紙の支払依頼書で発生していた記載のばらつきや自由記述が減り、表現の差や入力ミスを減らせます。また、証憑添付の必須化や項目の固定化、入力内容の事前チェックなどの機能によって、証憑不足や不備による差し戻しも大幅に減少します。承認済みデータがシステム上に蓄積されるため、過去の依頼書の検索・確認や再申請の手間も削減できます。

例えば奉行Edge 受領請求書DXクラウドの場合、あらかじめ運用設定で入力項目を設定できます。支払方法や出金部門、債務・購入などは選択式で表示できるため、表現のブレが生じることはありません。
AI-OCRがアップロードされた請求書から請求内容を自動で読み取り、申請フォームにデータ化してくれるため、手入力する必要はありません。読み取った部分はハイライト表示されるため、修正が必要な箇所を手直しするだけでよくなります。

PDFだけでなく、紙の請求書やPeppol(電子インボイス規格)にも対応しており、パソコンでもスマホアプリでもアップロードできるため、窓口担当者が使いやすい方法で申請できます。
インボイス登録番号も、適格請求書発行事業者公表サイトと自動照合し、記載要件を満たしているかどうかも自動でチェックできるため、制度対応チェックと入力精度の両面で、担当者の負担を大きく減らせます。

●進捗の見える化:承認フローの可視化で「止まる」を防ぐ

紙やメールで支払依頼を回覧している場合、「どこで止まっているのか」が分からないまま締切直前を迎えてしまうことがよくあります。ワークフローそのものを電子化できれば、申請から承認までのルートや進捗状況、滞留している箇所をリアルタイムで可視化でき、処理遅延のリスクを早期に察知して対応することも可能になります。

奉行Edge 受領請求書DXクラウドの場合、多段階承認はもちろん、請求書の金額など条件に応じて承認ルートを自動で切り替えられます。これにより、窓口担当者が条件を意識することなく正しいルートで申請・承認が進められ、フローの属人化を防ぐことができます。

承認者画面では、未承認伝票の件数がダッシュボード上で一覧でき、承認・否認もチェックとクリックだけで完結します。承認履歴は下図のように伝票上に表示されるため、どの段階で処理が止まっているのかもひと目で把握できます。

●確認業務の効率化:経理処理の手間をとことん排除できる

支払依頼フローの電子化は、単に「紙をなくす」という話ではありません。記載内容の標準化、証憑の一元管理、承認ルートの自動化によって、経理担当者の仕訳判断・内容確認・証憑突合といった手作業を根本から改善することができます。
支払依頼システムが会計システムに連携できれば、転記や再確認の作業が不要となり、ヒューマンエラーの発生余地も減ります。申請・承認された支払依頼データをもとに、支払予定表の作成やFBデータの作成を可能にし、支払処理段階で転記ミスや入金ミスが起こることも防げます。期末や月末に集中しがちな作業も平準化され、支払処理のスピードと精度が格段に向上します。

奉行Edge 受領請求書DXクラウドの場合、支払依頼から請求書の確認・仕訳処理までをクラウド上で管理します。紙の回収や転記、押印といった工程が不要になるため、経理業務の入口から会計処理までがシームレスにつながります。
受領した請求書には自動でタイムスタンプが付与され、電帳法に沿った形で日付・金額・取引先などの検索条件で保管されます。

取り込んだ請求書データをもとに支払予定表やFBデータを自動生成することもでき、Excelやインターネットバンキングへの手作業も不要になります。
さらに、アップロード時点で債務仕訳(未払・買掛)を自動作成するため、支払完了後の仕訳も自動で作成され、請求書関連の仕訳入力がほぼゼロになります。勘定奉行iクラウドにはシームレスに連携し、他の会計システムにもCSV出力で連携でき、転記ミスや作業負担を大幅に削減することが可能です。

「手作業ゼロ」への第一歩は“支払依頼の電子化”から

支払依頼書は、多くの企業で紙やExcelでの運用が長く続いてきました。一件ごとの処理は単純なため、「この程度なら」と無意識に対応していた処理も多いのではないでしょうか。
しかし、このような単純な業務こそ、経理業務を改善する第一歩になるのです。
実際に、奉行Edge 受領請求書DXクラウドを導入した企業では、年間90時間の業務時間を削減できたという目に見える業務改善が報告されています。(OBC調べ)

経理業務の効率化でお悩みなら、まずは奉行Edge 受領請求書DXクラウドのようなシステムを活用して属人的・場当たり的だった支払依頼業務を見直し、 “仕組みとして回る業務”に変えていってはいかがでしょうか。

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