花の舞酒造株式会社

勤怠管理が働き方を変え、会社の変革を促す
150年以上の歴史を誇る酒造が挑んだのは
若手従業員がチャレンジできる職場環境の構築だった!?

  • 人事・労務・総務​
  • 50〜99人
  • 酒造業
  • 給与奉行・給与明細電子化
  • 勤怠管理
花の舞酒造株式会社
取締役 総務部長
福田 日出男氏
花の舞酒造株式会社
営業部
部長/石川 貴大氏

検討のきっかけ

仕事を覚えると離職する
営業人手不足のなか採用が困難に

花の舞酒造株式会社は150年以上の歴史を誇る酒蔵。赤石連峰からの豊富な伏流水と静岡県産山田錦を100%使用し、熟練の杜氏が手間を惜しまずに作った日本酒は多くの日本酒愛好家を魅了してきた。

これまで同社は高い品質と販売力を武器に業容を拡大してきた。しかし、近年は販売の要となる営業メンバーの定着と採用に苦しんでいた。取締役 総務部長の福田日出男氏が語る。

「入社して4~5年経つと、少なくとも1名は離職してしまうんです。仕事を一通り覚え、これからさらに活躍してほしいと期待するのですが、定着が進まない。離職のたびに採用を繰り返していますが、人手不足のなか、採用が年々困難になってきました」

せっかく育った営業メンバーが離職してしまう。同社の営業メンバーは全部で15名程度だ。少数精鋭なだけに、ひとりの離職が大幅な戦力ダウンにつながることは想像に難くない。「このままでは会社の未来が描けないと本気で悩んでいました。営業メンバーはもともと日本酒が好きで入社しているわけです。しかし、離職してしまっている。メンバーに話を聞いたところ、その原因の一端が長時間労働であることに気がつきました。働きすぎに気づくことができず、必要なケアができない状態に陥っていたのです。さらに、休暇管理がおざなりになっていることも影響していました。誰がいつ休暇を取っているのかわからない状況では、若手の営業メンバーほど心情的に休暇申請を出しにくいはず。休暇を取って家族と過ごすなどのプライベートな時間を作れるようにしなければいけないと感じたのです。」(福田氏)

そして、雇用関係の助成金の申請が難しいこともシステム導入の検討のきっかけになった。公共職業安定所(ハローワーク)では雇用関係の助成金を支給し、中小企業における人材の定着や採用を支援している。こうした公的なサポートを受けるためには、適正な労働時間管理ができていることを証明する必要がある。システム導入前、労働時間をタイムカードで管理していた。しかし、打刻が徹底されておらず、労働時間を把握できる体制になかった。福田氏は「公的なサポートを受けられる状態にありませんでした。雇用関係の助成金を受給するに足る社会的な信用を得るにはどうしたらいいか考えていました」と率直に語る。

導入までの道のり

「会社の未来のために」という想いを胸に
時間をかけて現場を説得して回った

給与奉行との連携が可能なことや営業職の打刻管理が可能になるスマホアプリがあることから「奉行Edge 勤怠管理クラウド」の導入を決意した。しかし、現場への浸透は一筋縄ではいかなかった。酒造ならではの慣例が働き方の変革を邪魔していたのだ。そこで、現場に労働時間管理の必要性を、時間をかけて説いていった。いったいどのように行ったのか。

酒造製造を担う杜氏から見ていこう。杜氏は “出欠確認”だけをしている状況。労働時間は管理しておらず、「職場に出てきていればOK」(福田氏)というのが実態だった。

「職人として自由に働く文化は理解できますが、組織である以上、適正に労働時間を管理することが必要不可欠。労働時間の管理は、会社の未来を創る若手が根付く会社に変わるために必要な措置だと正直に話しました。すると、最初は渋っていましたものの、次第に協力してくれるようになりました」(福田氏)

次に営業だ。営業メンバーからは勤怠管理システムの導入に伴い「管理を厳格化すると時間の裁量が少なくなり、自由な営業活動が阻害されてしまうのでは」という懸念の声があがっていた。そこで福田氏は、「スマートフォンを使ったGPS打刻で勤怠管理を行い、直行直帰できる働き方に変えよう」(福田氏)と提案した。営業の働き方に合わせた勤怠管理にしたほうが、かえって自由に時間を使えるようになることを強調し、営業メンバーの懸念を払拭しようとしたわけだ。

当時、営業メンバーも杜氏と同様の勤怠管理を行っていた。これにより、営業先が本社から離れていたとしても、“出欠確認”のため、必ず定時(8時30分)より前には出社しなければならなかったのである。営業メンバーの移動手段は車。出社義務がなくなり直行できるようになることで、必要以上に早く家を出る必要がなくなり、十分な睡眠がとれずに車を運転するリスクが減る。「会社が従業員を守るためにも勤怠管理システムは必要だ」と福田氏が説いたところ、営業メンバーにも受け入れられたのだ。

導入効果

全従業員の働き方が変わりつつある
課題だった営業メンバーの離職がゼロに

奉行Edge勤怠管理クラウドの導入後、約1年が経過してどのような効果が出ているのだろうか。「営業部では働き方が変わりつつある」と笑顔で語るのは営業部部長の石川貴大氏だ。

「労働時間が可視化され、営業メンバーの長時間労働を是正できるようになりました。今では残業の多い営業メンバーを指導するほか、必要に応じて作業分担を行うなどの措置を取っています。そして、休暇が格段に取りやすくなりましたね。奉行Edge勤怠管理クラウドを活用すれば営業メンバーの休暇の状況が一目瞭然。従来は休暇の状況把握をメモに頼っていましたが、管理しきれていませんでした。システム導入後は誰がいつ休むかが見えるようになって、交代で休暇を取れる体制になり、とても喜んでいます」

同社は奉行Edge勤怠管理クラウドと同時にビジネスチャットを導入。スマホを使い、休暇申請だけでなく日報提出なども外出先でできるようにすることで、変革を加速させたのだ。福田氏と石川氏は声を揃えて「ここ1年は営業メンバーの離職がない。働き方が変わっているからかもしれない」と驚きを込めて語る。

一方の杜氏はどうか。勤怠管理を行い、働き方を見直したところ、退社時刻はそのままで、朝5時からの勤務が朝7時からになった。40代の若い杜氏のもとに20代の杜氏候補が2名働く。「新しい時代を構築する準備ができた」と福田氏は言う。

さらに総務部でも、労働時間が削減されたという。従業員がスマホやICカードにより打刻を行うことで、タイムカードの集計作業が不要になったほか、勤怠データが給与奉行へ自動連携されることで、締め後の給与計算までの作業時間を8割以上削減できたインパクトは大きい。

対外的な印象も変わった。福田氏は「“システムを入れた”と言うだけで行政担当者の顔色が変わる。おそらく適正に労働時間を管理している会社だと思われているのでしょう。また、行政担当者は“システムいいですよね”“私たちも楽できます”と話して柔和な表情になります(笑)」と語る。

現在の蔵と本社内直営店の様子

導入効果のダイジェスト

勤怠管理クラウドの導入をきっかけに各職種の働き方が見直され全社的な生産性向上を実現。
対外的な信用力が向上しただけでなく、若手従業員が定着する環境の構築に成功。
クラウドで建設現場も含めた勤怠管理ができるようになった
スマートフォンを使ったGPS打刻で直行直帰の多い営業の勤怠管理が可能になった
スマートフォンから休暇申請ができるようになり、スキマ時間を活用して勤怠の申請承認ができるようになった
誰がいつ休むかが見えるようになり交代で休暇をとれる体制になり、離職の少ない職場になった
労働時間の可視化をきっかけに酒造作業を見直したことで、成果はそのままで勤務時間だけを短縮することに成功した
勤怠データを給与奉行へ自動連携することで、総務担当者の勤怠締めから給与計算までの作業時間を8割以上削減できるようになった
システムを導入したことが適正な労働時間管理の証明につながり対外的な信用度がアップした

今後の展望

従業員の“日本酒が好き”を活かせて
チャレンジができる職場環境を構築

伝統を守る。歴史ある酒造だけにともすれば守りの姿勢に入りがちだ。しかし、同社では若手従業員が新商品開発に奮闘。静岡県産のフルーツを使用した「ちょびっと乾杯シリーズ」やワイン酵母を使用した「Abysse(アビス)」などを製造・販売し、新たなステージを目指す。

会社の未来創造のためには新しい力が必要なことは言うまでもない。こうしたなか、「若手従業員が存分にチャレンジできる環境を作りたい」と福田氏は言う。

「今までは日本酒が好きで入社してくれたのに辞めざるを得ない職場環境でした。奉行Edge勤怠管理クラウドはそんな状況にメスを入れるきっかけを与えてくれました。彼らが持っている“日本酒が好き”という気持ちをフルに発揮できる職場環境を整えていきます」(福田氏)

同社は労働時間を適正に管理することで、徐々に働き方を変え、会社の変革にまでつなげた。この取り組みは、多くの日本の中小企業にとって参考になるだろう。奉行Edge勤怠管理クラウドは単に勤怠の状況を可視化するものではなく、働き方の変革と若手従業員のチャレンジをサポートするものでもあるのだ。

製品をご検討中の方へ

ご購入される方が安心して製品をお選びいただくため、無料体験や、導入相談を行っています。
下記の専用フォームまたはお電話にてお問い合わせください。


お急ぎの際には専用フリーダイヤルにおかけください

0120-121-250

10:00~12:00∕13:00~17:00
(⼟・⽇・祝⽇を除く)

企業情報

1864年創業。赤石連峰からの豊富な伏流水と静岡県産山田錦を100%使用した日本酒を中心に焼酎やリキュールも製造。
近年は、女性や外国人をターゲットにしたアルコール度数抑えめの日本酒「ちょびっと乾杯」シリーズのほか、ワイン酵母を使用したフルーティな日本酒「Abysse(アビス)」を製造・販売するなど、若手従業員の創造性を活かし、伝統と革新を追求したチャレンジを行っている。従業員数64名。
本社のほか、静岡支店、東京支店、地酒ショップ花の舞エキマチ店がある。

  • 会社名
    花の舞酒造株式会社
  • URL
    http://www.hananomai.co.jp
  • 業種
    酒造業
  • エリア
    静岡県浜松市
  • 従業員数
    64名(2019年10月1日現在)