セーラー万年筆株式会社

現地に行かずとも海外子会社の会計管理の仕組みを構築フランスの会社なのにまるで日本の会社のように管理できています

  • 経理・会計・財務​
  • 300〜499人
  • 文具事業
  • ロボット機器事業
  • 勘定奉行クラウドGlobal Edition
セーラー万年筆株式会社
専務取締役 経営企画本部長/耒谷 元 氏

検討のきっかけ

海外子会社の会計管理において直面していた
「3つの課題」を解決したいという想いがありました

2021年2月にフランスの販売代理店をM&Aし、万年筆のブランディング戦略を担う海外子会社(SAILOR PEN EUROPE SAS)を新設しました。営業地域はヨーロッパ全域であり、海外子会社化することによって、販売代理店の頃と比較にならないほど売上規模が大きくなることが期待されます。そのため、今回の取り組みは、今後、当社が万年筆の海外展開を進めていくにあたって非常に重要となるものでした。ところが、会計管理において3つの課題に直面していました。

1つ目の課題は「決算の遅れ」です。現地から決算情報を入手するのに2か月を要し、月次決算を終えるまでに3か月かかっていました。非常にリアルタイム性に欠けており、連結経営という視点で大きな問題です。決算早期化は急務となっていました。

2つ目の課題は「言語の壁」です。販売代理店は現地の会計システムを使っており、帳票はすべてフランス語。帳票を見ても内容がまったくつかめず、途方に暮れていました。

3つ目の課題は「制度(税制や法制など)への対応」です。フランスはEU加盟国ではありますが、フランス特有の法律や規制にも注意を払う必要があります。しかし、万年筆のブランディングにおいてフランスは重要な国であったため、制度にもしっかりと対応し、フランスでの事業展開を進めていきたいという想いがありました。

海外子会社の会計管理における「3つの課題」
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導入の決め手

3つの課題すべてを解消してくれるのが
勘定奉行クラウドGlobal Editionでした

上述した3つの課題を解決するにはどうしたらよいか、悩んでいました。そんななか、世界約30の直営拠点で海外子会社管理の問題を解決してきた株式会社フェアコンサルティング(以下フェア)さんの存在を知ることになります。同社に相談してみると、勘定奉行クラウドGlobal Edition(以下勘定奉行GE)の紹介を受けました。当社では長年に渡って勘定奉行を利用していることから、勘定奉行というシステム自体には信頼を置いていました。とはいえ、今回の取り組みは冒頭で述べた通り、今後の海外戦略を推進するうえで極めて重要なものです。

そこで、本当に海外子会社の会計管理を任せられるシステムなのか、詳しく聞くことにしました。すると、3つの課題をすべて解消できることがわかりました。

勘定奉行GEでは現地の会計処理をリアルタイムで確認、修正できます。そのため、月次決算を早く正確に完了できそうでした。さらに、フランス語の勘定科目が自動で日本語に変換されます。そのため、導入するだけで言語の壁は容易にクリアできると感じました。そして、制度面では勘定奉行GEの導入と同時にフェアさんのサポートを受けることで対応が可能だとわかりました。

導入効果

勘定奉行クラウドGlobal Editionのおかげで
フランスにある会社でも、
まるで日本の会社のように管理できる

2020年11月に勘定奉行GEを検討し始めたのち、2021年5月に導入を決定、2021年7月から稼働させています。フランスへの進出準備などで慌ただしいなか、実質2か月という短期間で稼働にこぎつけることができました。この間、コロナ禍に見舞われ、一度もフランスに出張できませんでしたが、それでもスムーズに海外子会社の立ち上げ、会計管理ができているのは勘定奉行GEのおかげでしょう。導入後、勘定奉行GEは期待通りに機能しており、3つの課題を解決できています。

①決算に掛かる時間短縮

「決算の遅れ」についてですが、月次決算に要する時間を3か月から20日へと大幅に短縮できています。従来はミスがあっても締めるまで気付くことができず、原因究明に多くの時間を要していました。勘定奉行GEを活用することで現地の処理状況をリアルタイムで見ることができており、ミスを都度修正する運用で短縮を実現しました。
現在(2021年12月末時点)、決算遅延のリスク回避のために、決算月を本社は12月、フランスは9月としています。つまり3か月余裕を持たせています。ここまでとても順調に来ているので、将来的にはフランス子会社の決算月を本社と同様の12月にするつもりです。

決算に掛かる時間短縮
②言語の壁解消

「言語の壁」は導入するだけで楽々クリアできています。月次決算の段階で勘定科目を日本語で確認できており、助かっています。従来はフランス語の財務諸表を英訳し、英訳した勘定科目を日本語の勘定科目に変換するという作業が必要だったため、月次決算の遅れにつながっていました。現在、そういった面倒な作業は一切なくなりました。

言語の壁解消
③現地の制度へ確実に対応

「制度対応(税制や法制など)」は、支援実績豊富なフェアさんのサポートがあるので安心です。フランス特有の法律や規制へ対応する際も、勘定奉行GEがあってこのような心強いパートナーがいれば、現地に行かずとも適切に会計管理できそうです。

現地の制度へ確実に対応

コロナ禍が長引くなかで、現在も含め一度もフランスに出張できていません。それでも勘定奉行GEを導入することで、海外子会社の会計管理のスキームを構築することができました。タイムラグも言語の壁も制度対応への心配もなくなり、フランスの会社なのにまるで日本にある会社のように管理できています。

導入効果のダイジェスト

海外子会社管理をデジタル化して、月次決算にかかる時間「3ヶ月→20日」に短縮
海外子会社管理をデジタル化して、現地の処理状況をリアルタイムに把握
子会社の立ち上げから稼働まで、わずか「2ヶ月」で実現
日本語への自動変換によって、言語の壁が「0」に
締め処理の前でも、ミスに気が付きやすい体制を構築
コロナ禍で海外に1度も行けなくても、スムーズな会計管理を実現

今後の展望

高い効果性を実感したことから別の海外子会社にも導入予定
海外戦略推進の強力なパートナーが
勘定奉行クラウドGlobal Edition

フランスの子会社管理が順調に進んでいることを踏まえ、現地のスタンドアロンシステムで運用しているタイの子会社も勘定奉行GEに変更する計画を持っています。勘定奉行GEは多言語対応なのでこれからも海外戦略推進の強い味方になってくれるでしょう。

今後さらに海外戦略を進めていきますが、たとえコロナ禍が落ち着いても海外子会社の会計管理のために駐在員を置くことはないでしょう。駐在員は営業やマーケティングなど、海外戦略推進の重要な役割を担っています。会計管理に時間を使わせるべきではありません。

今回の出来事は、自社の人材が現地にいなくても海外子会社の立ち上げや会計管理ができることの証明になりました。勘定奉行GEがあれば別の国で海外展開を進める際でも、問題なく進められると確信しています。

フランスから万年筆のブランディングを強化し、ブランド価値をヨーロッパブランドと同水準もしくはそれより上にしていきたい。ブランディングが進むことで、海外進出は加速化するでしょう。今回導入した勘定奉行GEは、海外戦略推進のための必要不可欠なパートナーです。さらなる進化を期待したいですね。

企業情報

1911年創業、1932年設立。東京証券取引所スタンダード市場上場。文具事業とロボット機器事業を国内外で手がける。文具事業では、主力の万年筆を中心にインクやボールペンなどの製造・販売を行う。ロボット機器事業では、射出成型機用取出しロボット・医療機器の組み立て装置などの製造・販売を行う。

  • 会社名
    セーラー万年筆株式会社
  • URL
    https://sailor.co.jp/
  • 住所
    東京都港区虎ノ門4-1-28 虎ノ門タワーズオフィス10階
  • 業種
    文具事業・ロボット機器事業
  • エリア
    東京都
  • 従業員数
    321名(パート含む)(2021年12月31日現在)

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