株式会社第一興商

グループ内販社22社を奉行で統一し、
管理部門と営業部門の負担を削減
この先、人材が減少しても業務の質と量を担保できる業務体制へ

  • 人事・労務・総務​
  • 3,000〜4,999人
  • 業務用カラオケ事業
  • カラオケ・飲食店舗事業
  • 奉行iクラウド HR DX Suite
株式会社第一興商
営業統括本部
子会社営業部 営業推進課 課長
門脇 友彦氏
株式会社湘南第一興商
管理部 次長
小林 裕氏
株式会社湘南第一興商
管理部 総務課 係長
町田 京子氏

検討のきっかけ

「人材を確保できない時代」を前提として
業務体制を構築する必要がある

1976年に事業開始。業務用カラオケシステムDAMの販売・賃貸をはじめ、カラオケルームビッグエコーや飲食店舗の運営などを手がけています。 また、高齢者の機能訓練や介護予防に効果がある「DKエルダーシステム」の展開や、コインパーキング「ザ・パーク」の運営など、近年はエンターテインメントにとどまらず事業領域を拡大しています。

当社は社会情勢の変化を鑑み、柔軟に対応してきたわけですが、団塊世代の退職や人口減少の進展により、将来的な人材確保が困難になると想定しています。ここで言う「人材確保」とは、人材を採用できないという話に留まりません。たとえ採用できたとしても、退職者と同レベルの人材を継続的に確保できる保証はないという点も含みます。つまり、人材の“数”と“質”を確保できるかが不透明となっており、人材に対する考え方そのものを見直す必要があると考えました。

例えば、システムエンジニア(SE)はすでに多くの企業で採用単価・人件費の高騰により確保が困難になっていると聞きます。こうしたなか、奉行シリーズを活用して運用・保守を外部化する企業が増えている点は今後も続いていく大きな流れだと考えております。当社でも同様に、人材確保のみを前提とした業務運営そのものを見直す必要があると考え、特に管理部門においては、「人が減少しても業務の量と品質を維持できる体制」の構築が中長期の課題でした。そのためにはシステムをより有効に活用し、限られた人員でも安定して業務を遂行できる仕組みを整える必要があります。人員が減少しても業務量が変わらない、あるいは増加するのであれば、一人ひとりの生産性を高めていかなければならないからです。

一方で、人事労務関連業務では複数のシステムを利用しており、グループ会社ごとに利用システムが異なるケースもあるなど、業務プロセスが統一されていませんでした。例えば、給与計算システムと給与明細を配付するシステムが別々だったため、システム間のデータ連携や確認作業が必要となっていました。特にCSVによるデータ受け渡しも多く、見落としや修正対応が発生することもあり、システムを導入しているにもかかわらず、期待したほどの効果を実感できていませんでした。また、紙主体の業務体制も大きな課題でした。具体的な事例として、従業員の入社手続きや年末調整などは紙で行っていたため、総務と社員、アルバイトの間でのやり取りに多くの時間と手間を要しておりました。

このような状況は日々の運用負荷を高めるだけでなく、将来的な人材確保の難しさを見据えた際にも大きな課題になると考えていました。今後も業務品質を維持しながら事業成長を支えていくためには、管理部門の業務基盤そのものを見直し、人手に依存しない業務体制を構築する必要があったのです。

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導入の決め手

グループ会社22社の業務標準化と将来を見据え、
奉行への統一を決断

今回、グループ会社22社で奉行に統一するきっかけとなったのは、販売子会社である株式会社湘南第一興商(以下、湘南DK)からアルバイトの入社手続きについて相談を受けたことです。その内容は、「紙主体の業務体制では総務も現場も回らない。ペーパーレス化できないか」というものでした。湘南DKからの相談を受けて、ほかの子会社にもヒアリングを実施したところ、同様の課題を抱えていることがわかりました。そこで個社ごとに対応するのではなく、グループ全体で人事労務業務のあり方を見直し、業務基盤を統一する方向で検討を進めることにしたのです。

検討段階では、人事労務管理システムを8社比較しました。その中で奉行を評価した最大の理由は、人事労務業務全体をグループ共通の基盤として運用できる点です。他社サービスにも優れた機能はありましたが、人事情報管理、労務手続き、給与計算、給与明細配付、年末調整、法定調書作成、勤怠管理などを別サービスで補完する必要があるケースが少なくありませんでした。その場合、人事情報や給与情報などをシステム間で受け渡す必要があり、APIやCSVによるデータ連携や確認作業が発生します。それでは従来の課題であった運用負荷や確認業務を根本的に解消できず、本質的な業務効率化にはつながらないと考えました。

当社が重視したのは、単なるペーパーレス化ではなく、グループ内の販売子会社22社で共通の業務基盤を構築できるかどうかでした。奉行で統一することで、各社で異なっていた業務プロセスや運用方法を標準化できるだけでなく、販売子会社全体で改善施策を展開しやすくなります。こうした「グループ前提」で活用できる基盤であることや、全体を網羅し連携したシステムである点は大きな評価ポイントでした。もちろん、販売子会社全体での導入となるため、相応の投資額になります。そのため投資額の妥当性についても慎重に検討しました。私たちが重視したのは単年度の費用対効果ではなく、将来的な人材不足を見据えた長期的な視点です。業務効率化によって限られた人員でも業務を維持できる体制を構築できれば、将来的な採用や人員補充への依存度を下げることができます。そうした効果を含めて試算した結果、奉行への投資は十分に見合うものだと判断しました。

販売子会社22社で共通の業務基盤を構築し、人事労務業務を標準化することで、管理業務の負担を軽減しながら、この先グループ会社ごとの人的資源が減少したとしても業務の質と量を担保できる体制を実現できる―。その将来像を描けたことが、奉行を選んだ最大の決め手でした。

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導入効果

入社手続き・年末調整のペーパーレス化で
管理部門と営業部門の負担を軽減
店長が本業の店舗業務に集中できるように

販売子会社22社への導入は、奉行の販売パートナー会社が各子会社をとりまとめ、導入プロジェクトとして推進いただけたことでスムーズに進みました。具体的には、各子会社のシステム活用状況やシステムへの理解度および所属従業員を踏まえて4グループに分け、約1年かけて展開しました。比較的早い段階で導入したグループの事例やノウハウを後続グループへ展開することで、各社が無理なく奉行に習熟していったように思います。

こうして2026年1月より運用を本格的に開始。まず、CSVによるデータ連携がなくなったことで業務の精度が向上しました。そして、奉行を導入して最も大きな効果を感じているのが入社手続きです。奉行の導入後、入社手続きはオンライン上で完結できるようになってペーパーレス化を実現、マイナンバー格納もスムーズになり、総務担当者の月間の残業時間が最大40時間から10時間に減少しました。

こうしたなかで、奉行の効果は総務だけでなく店舗にも及んでいます。各店舗合計で400人以上のアルバイトと雇用契約を結んでおり、多い時には1か月で50名近くの入社手続きを行います。これまではアルバイトからの書類を店長が回収して郵送してもらい、総務側で回収チェックリストをもとに書類が揃っているか確認し、不備があれば店長を通じてアルバイトに確認するなど、総務・店長・アルバイトの間での紙のやりとりに時間と手間がかかっていました。奉行の導入後は、店長がアルバイトの入社情報を奉行に入力し、総務担当者がその内容を確認、その後は奉行を通じてアルバイトと総務担当者がやり取りする形に。こうすることで店長の負担が軽減され、店舗業務に集中できるようになりました。

年末調整についても紙のやり取りがなくなり、総務側・店舗側ともに効果を実感しています。これまでは各店舗に合計で数百枚にわたる説明資料や申告書を郵送し、店長経由で配付・回収してもらっていたのですが、年末の繁忙期に店長がこうした事務作業を行うのは大きな負担になっていました。ペーパーレス化されたことで、総務とアルバイトの直接のやり取りになり、年末で忙しい店長の負担が大幅に削減されました。はじめは使いこなせるか不安だったのですが、従業員向けマニュアルや使い方動画があったので大きな不安なく進めることができました。

ほかにも、導入において4グループに分けた最初のグループであった湘南DKでは奉行を活用したさまざまな取り組みが始まっています。例えばe-Gov連携による高年齢継続雇用給付金の申請については、従来はひとりひとり申請していましたが、現在は奉行から一括申請するように。さらに、毎月勤労統計調査など、行政の各種調査を手作業なしで即座に作成できるようになっています。また、アンケート機能も活用しています。年に2回、定期的に従業員からの要望や提案、キャリア志向調査を実施して経営陣に報告、従業員の参加意識向上につなげているところです。

奉行の導入で実現した入社手続きの効率化
導入効果
人事労務業務を奉行で統一し業務プロセス・運用方法を標準化
プロジェクト型導入支援により1年間で22社にスムーズに導入
ペーパーレス化の実現で総務担当の残業時間が最大30時間削減
ペーパーレス化の実現で店長の負担が軽減され、店舗業務に集中できるように
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今後の展望

奉行の活用度合いを高めてブランド価値向上へ

運用開始から半年程度が経過した今、OBCや奉行の販売パートナー会社と連携しつつ、現行業務を各子会社で安定的に処理できる体制の構築に注力しています。その段階をクリアできたら、各社の総務担当者の奉行への習熟度を高め、さらなる業務効率化を実現したいと考えています。

奉行にプラットフォームを統一した効果は将来にも及ぶでしょう。具体的には時代や業務要件の変化に応じたさまざまな選択肢を持てるようになったことです。例えば業務をアウトソースすることも可能になり、今後のバックオフィスの業務改善をより柔軟に進められる体制になったというわけです。

これからは人の手を介さないでよい業務はシステムに移行し、社員は分析業務に注力して価値創造を図るべきと考えます。こうしたなかで、奉行はシステムの枠を越え、当社のブランド価値向上にも貢献してくれると確信しています。

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企業情報

DAMを通じてうたう楽しさを届け、ビッグエコーなどのカラオケ店舗運営によりうたう環境を提供するカラオケのリーディングカンパニー。カラオケが心身の健康に役立つことを活用し、エンターテインメントの枠を超えて介護福祉や教育分野にも事業領域を広げている。
さらに、多彩な業態の飲食店舗を展開するほか、土地の有効活用を提案するパーキング事業にも注力。人々の健やかな暮らしと豊かな社会の実現を目指している。
従業員数は単体2,199名、グループ3,694名(2026年3月31日現在)。