グループ子会社の会計システム統一基盤を
奉行シリーズで構築

「OBCクラウド運用サービス」の導入で
システム運用負担の軽減を実現

  • 経理・会計・財務​
  • 5,000~9,999人
  • 業種:その他
  • 勘定奉行・証憑保管
株式会社バンダイナムコホールディングス
グループ管理本部 経理財務部
コンテンツセクション SS受託会社チーム
マネージャー/須藤 幸芳 氏
株式会社バンダイナムコホールディングス
情報システム部
第2ソリューション チーム/宮腰 亮 氏
株式会社バンダイナムコホールディングス
情報システム部 グループIT戦略セクション IT戦略チーム マネージャー/土川 三千夫 氏

きっかけ

グループ子会社の会計システム統一化を目指す

バンダイナムコグループは、玩具・模型などのトイホビー事業、家庭用ゲームソフト・ネットワークコンテンツなどのコンテンツ事業、アミューズメント施設事業を展開し、これら3つの各事業ドメインは複数のグループ企業によって構成されている。国内外の関連事業会社を含めると、グループを構成する企業数は全体で約100社にものぼる。
これまでバンダイナムコグループでは、会計システムは各社で独自に導入されてきた背景がある。数年前から会計システムの統一を目指す動きはあり、主要会社は海外製ERPシステムへの統一化を実施していたが、中・小規模の会社では、主に費用の問題から統一は保留となっていた。

同グループを統括するバンダイナムコホールディングスでは、グループ内にある事業会社の経理業務を受託しているが、会社ごとに異なる複数のシステムを使い分ける必要があり、業務が煩雑で非効率であった。
経理財務部 マネージャーの須藤氏は、当時の状況を次のように振り返る。
「私たちのチームでは15社の事業会社の受託業務を行っていますが、海外製ERPシステムや国産の会計パッケージ、EXCEL管理など、その都度システムを切り替えるため効率が悪く、合理化が急務でした。また、1人あたり3社程度を担当するため、将来的なジョブローテーションの実現を見据えると、システムの統一は必要だと考えました。」

導入の決め手

システム運用の負担軽減を重視し、
OBCクラウド運用サービスを選択

グループで統一利用する新たな会計システムを選定するにあたり、まず候補に挙がったのが、既にグループ数社で運用実績のある奉行シリーズであった。その他の国内会計パッケージも含め、導入対象会社の運用状況を調査し、運用の容易さやコスト面などをポイントに比較検討を進めた。情報システム部の宮腰氏は、システム選定の経緯を次のように語る。
「当時、情報システム部門の業務負荷が高かったこともあり、システム統一を実現するためには、できる限り社内リソースをかけずに、導入、保守、運用が可能なソリューションが必要でした。そのため保守のしやすさや、パッケージ機能としての完成度の高さを重要視しました。様々な面から検討を行った結果、奉行シリーズとOBCクラウド運用サービスが最適なソリューションであるという結論に至りました。
また、奉行シリーズは導入企業数も多く、サポート体制が整備されていることや、製品機能にユーザーの声が反映しているところにも安心感がありました。」
また、今回OBCクラウド運用サービスを選定したことについて、情報システム部 マネージャーの土川氏は次のように語る。
「会計システムをクラウドサービスで利用するのはバンダイナムコグループでも初めての試みでしたので、運用コストが最も心配でした。しかし、オンプレミス型の場合は5年周期でサーバーのリプレイスを考えなくてはならない上、保守メンテナンスを行う人的コストも必要となります。これらを考えると、導入作業やメンテナンス、サーバーなど、ハードのリプレイスも不要となるOBCクラウド運用サービスは、コスト的にもメリットがあると考えました。」

導入前の課題と導入に至るまでの経緯

奉行シリーズとOBCクラウド運用サービスによりわずか2か月でグループ7社に短期導入を実現

同社では、将来的なグループ展開や、システム化を必要とする業務範囲の違いを考慮し、小規模の会社は「奉行i8シリーズ」、中規模の会社は「奉行V ERP8シリーズ」の統一利用を決定。
2013年2月より、中小規模7社への奉行シリーズ導入プロジェクトを開始し、約2か月という短期間で、2013年度の決算終了次第の切り替えを目指すこととなった。
導入を進める過程においても、統一システムや同一環境であることは、大きなメリットを生んだ。
「操作方法やトラブルの対処方法などをグループ会社間で情報共有することで、自分達で導入をサポートし合えることが多くありました。」と須藤氏は振り返る。
また、短期間でも目立ったトラブル無く安心して導入を進められた要因は、ほとんどの工程を各社に任せられた点にあった。
「私たちは複数の大きなプロジェクトを同時に抱えているため、業務負荷を抑えられた点は非常に助かりました。トラブルもプリンタの一部の調整事項のみで、それ以外はスムーズに進められました。」(宮腰氏)
導入時の販売パートナーやOBCの導入支援体制についても短期導入が実現できたポイントだという。「質問に対する回答が早く、かつ、正確なため、短期間での導入が実現できました。」(宮腰氏)

システム概要図

導入効果

システム運用工数がゼロに

2013年4月、プロジェクト開始から約2ヵ月という驚くべき短期間で、グループ7社の本稼働を実現した。
宮腰氏は、情報システム部門の視点から、OBCクラウド運用サービスの導入効果を次のように評価する。
「導入以前に情報システム部が必要としていたシステム運用工数は、OBCクラウド運用サービス導入後にはほぼゼロとなりました。また、データのバックアップが自動で行われるため、ディザスターリカバリーという観点でも安心して利用できます。操作性についても、スピード感などオンプレミスと比較して差異無く運用ができています。」

また、業務面での導入効果について、須藤氏は下記のように評価する。
「OBCクラウド運用サービスを利用することにより、セキュリティを担保した上で、様々な場所から奉行シリーズが利用可能となりました。そのため、ホールディングスでの受託業務以外でも、今後、子会社側での業務や在宅勤務も含めた様々なワークスタイルに展開が可能であると考えています。また、子会社に出向いて業務を行うケースがありますが、オンプレミスでシステムを利用していた時と比較し、子会社の拠点でも同じシステムを利用できるようになったため、業務や監査の際に非常に便利になりました。」

奉行シリーズの機能性やシステム統一化による業務効率化効果も早速出てきている。
「最近、内部統制監査がありましたが、奉行シリーズはアクセス権限等がすぐに確認・出力できるため、監査の際に迅速に対応できました。また、このようなノウハウの共有・展開は、グループで統一システムを利用しているからこそ容易に行えます。」(須藤氏)

導入効果のダイジェスト

「OBCクラウド運用サービス」により、システム運用・保守メンテナンスの負荷を大幅に軽減することに成功した
システム統一化により、グループ内シェアード運用の標準化を実現。今後グループ展開をスムーズに行える環境が整備された

今後の展望

グループ統一基盤のさらなる展開を目指す

今後、統一システムを利用する会社が追加される場合にも、今回構築した仕組みを流用すれば良いため、スムーズな展開が可能となる。この点についても土川氏は下記のように評価する。
「7社が本稼働した後、新たに2社の追加導入を行いましたが、既にあるOBCクラウド運用サービス環境を利用することで、低コスト、短期間で導入展開ができたことは大きなメリットでした。今後の子会社導入の際にも同様の展開が可能です。」

システム統一によって科目体系や運用環境をはじめとした会計基盤の共通化が進めば、グループ全体としてのコスト削減・業務の効率化にもつながってゆく。バンダイナムコグループでは、今後もグループ各社へのシステム統一化の展開を進めていく予定だ。

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企業情報

  • 会社名
    株式会社バンダイナムコホールディングス
  • 業種
    エンターテイメント企業グループ
  • グループ従業員数
    6,983人(2013年3月期)
  • グループ年商
    4,872億円(2013年3月期)