固定資産奉行V ERP8でグループ内の資産管理をシステム化
業務の標準化と月次決算作業、
四半期・決算作業の短縮を実現

  • 経理・会計・財務​
  • 5,000~9,999人
  • 製造業
  • 小売業
  • 固定資産奉行
大黒天物産株式会社
経理部財務課
課長/濱名 大輔 氏

きっかけ

固定資産管理をエクセルからシステム化
無駄を省き正確なデータ作成が急務に

岡山県倉敷市に本社を構える大黒天物産株式会社は、現在、西日本を中心に様々な形態のディスカウントストアーを展開している。設立当初は食品の卸売業を営んでいたが、1997年にディスカウントストアーをオープンさせ、2000年からは小売業に本格参入。2012年には東証一部に上場を果たし、現在は出店エリアの拡大とともに、従来の小売業から一歩進んだSPF(製造型食品小売業)を実践、商品企画から原材料の調達、生産、物流におけるすべての工程をグループ内で一貫して行うビジネスモデルを確立している。

経理業務約20年のキャリアを持ち、2015年に同社に入社した経理部財務課課長の濱名大輔氏は、当時の状況について次のように振り返る。「上場企業として急成長を続ける企業であるが故に、固定資産管理の重要性は今後さらに増してくることが予想されました。連結子会社数の増加や会計制度及び税制改正への対応、様々な事業の管理数値の提供など、迅速・正確に業務を行うためにはシステムの見直しが必要と感じました。また、税理士事務所に対しても、複雑化する税務申告用データの検証可能性が求められていました。」

同社は徹底的なコスト管理を行い、低価格で商品を提供している企業であることから、連結グループレベルでさらに迅速・正確な固定資産管理に対応していかなくてはいけないと痛感した、という。

今後間違いなく増える資産に対応し、決算早期化、月次決算の正確性に対応するにはシステムの見直しは不可欠であり、店舗数や子会社が増えていくなかで、効率的に固定資産の管理をできるようにする仕組みを作ることはリスクヘッジになると判断し、2015年夏に新たなシステムを選定するに至った。

導入の決め手

誰もが迷いなく直感的に操作できるインターフェース
導入後すぐに運用できることが決め手に

システム選定の候補に挙がったのは3社だったが、最終的に2社での比較となった。濱名氏は前職で固定資産奉行V ERP8を使用していた経験があり、使い勝手の良さを評価していた。
「OBCの製品はインターフェースが使いやすく、画面を見ただけでやりたいことが直感的に操作できます。情報を入力しやすく、機能が充実しているのもいいなと思いました。豊富な機能の全てを使いきることはないかもしれませんが、いつか一部の機能が必要になるかもしれません。
いざ必要になった時に備えられるのは安心です。資産の画像やファイルの添付機能は今のところ使っていませんが、この機能を使いたいという話も出ており、そういった社内の要望に応えられることも評価点でした。」(濱名氏)

操作性に加え、OBCを選んだ理由にパッケージシステムの利点があった。同社は四半期ごとに決算をしており、決算の合間での短期導入が必須条件だった。比較したもう一社は開発が未完のシステムであり、導入しても初めから機能を充分に使えない不安があった。固定資産奉行V ERP8なら動作確認が取れればすぐにでも運用でき、業務を止めることなくシステム化できるパッケージシステムのメリットがあった。
「2015年12月末に社長の稟議決裁がおり、正式に固定資産奉行V ERP8の導入が決定しました。
翌年1月中旬にスタンドアロン版環境での検証をスタートさせ、2月中旬にはサーバーの稼働チェックと導入の指導講習を終えることができました。この時点で第3四半期の決算に間に合わせられる目処が立ちました。導入から運用までをわずか1か月ほどで完了することができたのは固定資産奉行V ERP8だからこそではないでしょうか。」(濱名氏)

同社は機能性の高い固定資産奉行V ERP8を導入し、専用サーバーを購入。5クライアントのライセンスを取得し、現在は3クライアントを入力・処理に当て、他の2クライアントを他部署及び上司のチェック・閲覧用にしている。

システムのポイント

固定資産奉行V ERP8用のサーバー(オンプレミス)を新規購入し、5ライセンスで運用。グループの資産管理は、本社担当1名、連結子会社担当1、2名で行っている。システム化による業務の標準化によって誰もが作業できる体制が整った。
資産除去債務や法人税申告、電子申告など様々な管理を固定資産奉行V ERP8ですべて対応できるようになり、業務の効率化やデータ活用、コスト削減などを実現した。
高度な予算管理機能により、実際の数値に近い概算を算出できるため、月次決算作業がよりスムーズになった。

導入効果

システムによる正確な入力・処理と
固定資産の決算業務短縮を実現
長期的なコスト削減にも期待

同社が処理する固定資産の数は、連結子会社ではそれぞれ数十から数百の資産、同社単体では6,000資産以上に上る。エクセルでの定率法の変換や会計用と税務用の資産台帳を別々に作成するなど、決算時期に無駄な作業が2日ほどかかっていた。しかしシステム化により、二重入力、数値の検証作業、変換作業などがなくなり、会計と税務を同一データで管理できるようになったため、固定資産の決算は約1日短縮することができた。
「固定資産の管理は金額と耐用年数が正確であれば難しい作業はなく、本来ならマネジメントクラスが行う作業ではなかったのです。以前は特定の者しか作業できませんでしたが、今では連結グループ会社の担当の誰もが操作できるようになり、業務の標準化をクリアしました。別表十六も固定資産奉行V ERP8で作成できるので、税理士事務所での検証作業も容易になりました。」(濱名氏)

濱名氏はコスト面でも高く評価しており、「イニシャルコストは確かに安くはありませんが、税制改正の対応も早く、すでに様々な機能がついているので、機能を追加するためにさらに費用がかかるということもありません。固定資産奉行V ERP8は永久的なバージョンアップが費用に含まれているので、長い目で見ればコストパフォーマンスが高いと思います。固定資産奉行V ERP8なら資産除去債務の対応や予算管理もできます。予算機能により、全ての金額確定を待たずに概算での試算をすることができ、月次決算早期化の一助となりました」と続ける。

導入効果のダイジェスト

誰もが固定資産管理業務を行える体制が整い、業務を標準化することができた。
システム化により、入力したデータの整合性・正確性が向上したため、検証作業が省かれ、時間と労力の省力化が実現した。
標準化と業務効率化に加え、固定資産奉行の予算管理機能など充実した機能の活用で、月次決算作業、四半期・決算作業が短縮された。

今後の展望

固定資産奉行V ERP8によって拡がる可能性
企業の生産性を高めるシステムとして

同社は2020年までに3,000億円の売上目標を掲げている。今後はさらなる新規出店を目指すとともに、優れたプライスダウン商品を提供できるよう物流や製造に力を入れる計画だ。
「経理部が経営のブレーキになるわけにはいきません。会社がどんな規模になろうと、経理部はコストと人員を最小限に抑えて対応できる体制を整えなくてはならないため、今後さらに業務の標準化を進め、固定資産奉行V ERP8の豊富な機能をいろいろと試して何ができるのかを探っていきたいです。」(濱名氏)

月次決算、四半期・通期決算が早くなり、データを活用しやすくなったことで上層部からの要求や要望も多くなっていると言う。固定資産奉行V ERP8の導入は、作業の効率化だけでなく、生産性にも効果をもたらしている。

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企業情報

1986年、加工食品卸売業の会社として設立。93年に現在の社名に改組し、97年より小売業に参入。以降、西日本を中心に様々な形態のディスカウントストアーを展開。2012年には東証一部に上場。現在は小売だけでなく、生産者として生鮮食品、乳製品、加工品、惣菜などの製造を行うほか、物流にも力を入れ拠点を拡大、SPF(製造型食品小売業)を実践している。

  • 会社名
    大黒天物産株式会社
  • 業種
    卸売業,小売業
  • エリア
    岡山県倉敷市
  • 従業員数
    5,372名(正社員1,069名、パート・アルバイト4,303名、2016年5月末現在:連結)
  • 売上高
    1,451億1,800万円(2016年5月期:連結)
  • 店舗数
    118店舗(2016年5月末現在:連結)