導入事例

鈴与マネジメントサービス株式会社

  • サービス業
  • グループ統合会計システムを10年以上支え続ける奉行V ERP
    140社の個別決算と7つの事業セグメントの管理連結を
    2か月短縮したシェアード体制の仕組みに迫る
    所在地
    静岡県静岡市
    従業員数
    280名(2019年7月時点)
    140社以上の鈴与グループ企業の経理や給与計算の受託を中心に、各種コンサルティングサービスも手がける。
    高い現場力と課題解決力、専門性を備えた人材を育成し、管理品質の向上のほか、連結決算への対応を通してグループ経営に貢献している。
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    課題と効果

    課題
    1. システムが各社で統一されておらず、鈴与グループが目指すシェアードサービスの構築が困難だった。
    2. グループ各社における経理体制の早期構築を図りつつ、連結決算の質の向上や早期化を迫られていた。
    3. エンジニアの人的リソース不足に直面するなかでもシステムの安定稼働を実現させなければならなかった。
    効果
    1. 鈴与グループ独自のシェアードサービスを実現。グループ各社に入力作業を一任可能な環境を構築できた。
    2. グループ140社以上の管理連結に要する期間を5か月から3か月に短縮。
      シンプルな設計の奉行シリーズだからこそ実現できた。
    3. 可用性を確保しながら250台の同時接続を実現。
      クラウド化により、保守管理に充てていた人的リソースを有効活用できる体制に。

    検討のきっかけ

    従来のシステム環境ではシェアードサービスを提供できない

    • 鈴与マネジメントサービス株式会社
      管理部長
      田中 利直氏

    鈴与グループは、1801年創業の鈴与株式会社を中心に140社以上の子会社・関連会社から構成され、「物流」「商流」「建設・ビルメンテナンス・警備」「航空」「食品」「情報」「地域開発・その他サービス事業」という7つの事業セグメントに分けて事業展開をしている。

    こうしたなか、鈴与マネジメントサービス株式会社はグループ各社の経理業務、資金管理・支払業務、給与・社会保険関係業務など、管理業務全般を受託するシェアードサービス会社として、2003年からサービスを提供している。2006年にはグループ全体の経理業務の効率化や経営情報の管理基盤構築などを目的に統合会計システムの構築を目指した。当時は複数のシステムが稼働している状況で、会計業務の「標準化・効率化・品質の向上」の実現が難しかったこと、グループ全体や事業グループごとの管理連結や制度連結への対応も困難であったこと、各社が個別システムを保有していることによる運用コストの負担の大きさも課題になっていたことが、統合会計システムの構築を目指した理由である。管理部長の田中利直氏は「グループ内には20種類50システム以上が稼働していました。連結決算への対応を迫られるなかで、さまざまな会計システムに対応しなければならず、シェアードサービスを提供するためには人も時間も足りない状態でした」と当時を振り返る。

    鈴与グループのシェアード体制とは?

    グループ各社に対して会計事務所のような立ち位置で支援を実施

    2006年当時、選定の際に海外ERPと奉行シリーズが競合するなかで奉行シリーズの導入を決めたのは、直感的でわかりやすいインターフェースに加えて、シェアードサービス会社の基幹システムとして十分な機能を持っていたからだ。取引先が一元管理可能なほか、債権債務管理・与信管理機能などを備え、従来のシステム環境ではなし得なかった会計業務の「標準化・効率化・品質の向上」の達成が期待できた。

    「グループ各社の科目や取引先を統一でき、幅広い機能性を持つ奉行なら、鈴与グループのシェアードサービスを実現できると確信していました」(田中氏)

    その仕組みはこうだ。入力作業はグループ各社で行い、同社は会計事務所のような位置づけでグループ各社へのコンサルティングや経理担当者教育、会計システムの導入サポートなどを行うというもの。一般的なシェアードサービスは日々の入力作業を含めすべてを請け負うケースが主流だが、同社は入力作業をグループ各社に一任可能な環境を構築し、グループ各社の業務改善の指導や連結決算に代表される会計業務の上流部分に注力できるようにしたのだ。

    運用方法と導入効果

    140社以上の管理連結に要する期間を5か月から3か月に短縮
    グループ会計業務の「標準化・効率化・品質の向上」を奉行V ERPが支えた

    • 鈴与マネジメントサービス株式会社
      管理部 情報システムチーム
      久保田 薫氏
    • 鈴与マネジメントサービス株式会社
      管理部 企画チーム
      チームリーダー 兼 情報システムチーム チームリーダー
      上林 健生氏
    • 鈴与マネジメントサービス株式会社
      シェアードサービス運用を支える
      社員の皆様 写真左から
      鈴木 利枝子氏
      中村 佳会氏
      池ヶ谷 幸代氏

    導入後、同社はどのように会計業務の「標準化・効率化・品質の向上」の達成をしたのだろうか。まずは「標準化」から見ていこう。同社における会計業務「標準化」の対象は「従業員」と「グループ各社」の2つ。「従業員」の標準化におけるポイントは、「ノウハウのマニュアル化」だ。奉行シリーズを使うなかで得たノウハウをマニュアルに徐々に落とし込んでいった。そうすることで、たとえ新入社員であっても、マニュアル通りに操作するだけで早期に奉行シリーズを習熟できる体制を構築していった。マニュアル化を図る過程では「OBCのサポートセンターをフル活用した」(管理部情報システムチームの久保田薫氏)という。

    「不明点はOBCのサポートセンターに都度確認していきました。その際、すぐに回答が届いたのでマニュアル化がとてもはかどりました」(久保田氏)。

    マニュアルが完成した後、グループ各社からの問い合わせに対し、同じように回答できる従業員が増加した。もし、さまざまな会計システムを使っていた場合、その会計システムに習熟した担当者が対応する必要があり、スピード感のある回答は難しかっただろう。久保田氏は「マニュアル化できたのは、奉行シリーズがシンプルな画面で直感的に操作できるからこそ。海外製の会計システムだと難航したでしょう」と奉行シリーズのインターフェースを高く評価する。

    さらに奉行シリーズが「最も広く普及している会計システム」であることをメリットとして指摘するのは管理部企画チーム チームリーダー兼情報システムチーム チームリーダーの上林健生(かみばやしたけふ)氏だ。上林氏は「転職者の場合、奉行シリーズの使用経験があることも多く、戦力になるのが早い。人手不足のなか、人材の流動化にも対応できるシステム」と人材活用の面から奉行シリーズの利点を強調する。

    一方の「グループ各社」における「標準化」のポイントは「スピーディな導入・運用支援と経理担当者教育」の実現だ。前述した通り、同社は奉行シリーズの導入サポートのほか、グループ各社の経理担当者教育も手がける。このような支援スタイルを取るのは、グループ各社単独で入力作業から決算直前までを完結させられる体制を構築し、同社の連結決算業務に備えるためだ。「奉行シリーズで会計基盤を統一したことで、同じ画面を見て操作指導を行うことができるので助かっています。鈴与グループは分社統合を繰り返してきました。そのたびに奉行シリーズを導入していくのですが、指導のノウハウがすでに溜まっていることに加えて、誰でもすぐに使える奉行シリーズだからこそ、たとえ新設企業であっても経理担当者への教育は3時間程度で済みます。あとは遠隔指導のほか、随時訪問を行えば十分。約1年も支援を行えば、新設企業でも単独で仕訳処理を行えるようになります」(同社会計第二事業部建設チームサブリーダーの池ヶ谷氏)。奉行シリーズのノウハウを蓄積していった結果、早期運用の実現が可能になっているのだ。

    「標準化」が次第に進むと、自然と「効率化」がなされてきた。「効率化」のポイントは「債務管理オプションの活用による自動化」だ。支払消し込みによる仕訳作成、振り込みデータ作成の自動化を行い、二重入力をなくすことで、チェック業務に集中できる環境を構築している。

    池ヶ谷氏は「当社はもちろん、グループ各社から“生産性が劇的に向上した”と感動の言葉をいただくことも多いですね」と奉行シリーズの高い評判を語る。「効率化」によって、グループ全体の作業時間が年々減っており生産性向上を実現。同社では、現在では社員ひとりで5~10社担当できる体制になっているという。「標準化」「効率化」を経て、現在は「品質の向上」に取り組めるようになった。田中氏は言う。

    「税効果会計のほか、固定資産管理に伴う決算整理仕訳を一気通貫で自動作成できるようになったため、書類のチェック業務の精度が向上しました」

    現在、同社の受託先は140社以上に上る。受託先が拡大しても年々管理連結の早期化を実現できているという。鈴与グループの事業セグメントは7つあり、事業分野ごとに管理連結を行い、経営層への報告を行っている。管理連結の開始直後は5か月かかっていたが、今では3か月に短縮。このように円滑に業務が行えるのは「グループ各社が入力作業を行える環境を作ることで、連結決算に代表される会計業務の上流部分に注力できる体制」を構築してきたからだ。このシェアードサービスの実現を支援しているのが奉行シリーズなのである。

    システム概要図

    クラウドERPへの移行と効果

    クラウドで人的リソース不足をカバー
    250台の同時接続を可能にする安定したシステム基盤を構築

    • 鈴与システムテクノロジー株式会社
      第一システムインテグレーション事業部
      第二物流システム部 担当部長
      兼 第二システム課 課長
      澤本 貴由氏
    • 鈴与システムテクノロジー株式会社
      第一システムインテグレーション事業部
      第二物流システム部
      第二システム課 推進役
      矢田 雅也氏

    鈴与グループのシェアードサービスは、2018年にオンプレからクラウドへ移行。主導したのは、鈴与グループのシェアード運用の支援やシステム開発などを手がける鈴与システムテクノロジー株式会社である。クラウドの場合、オンプレミスと比較してランニングコストが上がる傾向にある。それでもクラウドを選定したのはなぜか。鈴与システムテクノロジー株式会社第一システムインテグレーション事業部第二物流システム部担当部長兼第二システム課課長の澤本貴由氏が説明する。「可用性を確保するためです。クラウドの場合、オンプレミスと異なり、システムの保守管理から解放されることになります。これは願ってもないことでした。というのも、人手不足が顕在化するなか、当社においてもエンジニアの人的リソース不足が問題になっていたからです」実際に現場で指揮を執る同社第一システムインテグレーション事業部第二物流システム部第二システム課推進役の矢田雅也氏はこう言う。

    「これまで三交代制でシステムの保守管理を行ってきましたが、すでに限界に来ていました。システムの安定稼働を継続的に確保できることを考えれば、ランニングコストは十分にペイできます」現在、鈴与マネジメントサービス株式会社の受託先は140社以上に上る。ピーク時は250台がシステムに同時接続することもあるが、導入後に可用性は確保できているのか。

    「オンプレミスで運用していた際、システムトラブルに直面したこともありましたが、奉行V ERPをオンプレミスからクラウドERPへ移行したことで安定したシステム基盤が構築できています。運用が止まることはありません」(矢田氏)

    さらに保守管理から解放されたことも大きい。保守管理に充てていた人的リソースをシステム開発などのフロント業務に割けるようになったからだ。

    「人手不足のなか、人材を有効に活用していかなければグループファーストを実現できません。奉行V ERPは鈴与グループに対する当社の貢献度向上に寄与するクラウドERPなのです」(澤本氏)

    会社概要

    会社名
    鈴与マネジメントサービス株式会社
    概要
    140社以上の鈴与グループ企業の経理や給与計算の受託を中心に、各種コンサルティングサービスも手がける。
    高い現場力と課題解決力、専門性を備えた人材を育成し、管理品質の向上のほか、連結決算への対応を通してグループ経営に貢献している。
    所在地
    静岡県静岡市
    URL
    鈴与グループ
    http://www.suzuyo-holdings.co.jp/suzuyogroup.html

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