社会医療法人明和会

「奉行に合わせただけ」でペーパーレス化と 年間2,500時間の業務削減に成功

  • 人事・労務・総務​
  • 1,000〜2,999人
  • 医療、福祉
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  • 人事奉行
  • 法定調書奉行
社会医療法人明和会
人事部 次長
小松田 精氏


 
人事部 主任
佐藤 真祐子氏

検討のきっかけ

労基署の立ち入りでペーパーレス化を決心
ツギハギのシステム管理からの脱却を目指す

2017年に労基署の立ち入り調査が行われ、労働時間の適正把握について指導を受けました。働き方改革関連法の施行も2年後に迫っており、何とかしないといけないと思いました。

当時、勤怠は紙やExcelによるアナログ管理。月間数百枚もの紙の報告書をもとに人事部で毎日手入力していたため、抜け漏れや入力ミスが頻発し訂正作業に追われることが常態化していました。このままでは有給休暇の年5日間取得義務化にも対応できない恐れがありました。

給与と人事はシステム化されていたものの、カスタマイズで作り込んでおり、時代に合った改修ができていませんでした。また、給与と人事の連携がとれておらずに情報の二重入力が発生。結局、紙やExcelなどで情報を回収し、そのまま保管しているものも多くありました。このような状態を招いてしまったのは従来からの独自ルールに縛られていたからです。雇用形態ごとに締め日や手当の計算方法、休暇申請フローなどが異なり、イレギュラーな対応があちこちで見られる状況でした。この状態では今後の制度改正や事業環境の変化に機動的に対応できません。

そこで標準的な運用を提供してくれるパッケージを導入し、自社の規程等もそれに合わせていく方向でシステムを検討し始めました。

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導入の決め手

給与・人事・勤怠が揃い、
「そのまま使える」理想的な運用ができるのが
奉行でした

日経コンピュータ顧客満足度調査2017-2018におけるERP部門のランキングで1位だったことで奉行を知りました。特に「性能・機能」から「信頼性」まで総合的にスコアが高く、ぜひ見てみたいと思いました。

奉行を含め5社のサービスを検討し、最後は他社ERPパッケージとの2択に。他社ERPパッケージはフレキシビリティが高い反面、設定に専門スタッフが必要な印象を持った一方で、奉行は標準的な運用が定義されており、そのまま使える理想的なシステムだと感じました。

オフコンの時代から自前でプログラムを組んでいた歴史があり、時代遅れのシステムになっていた経験があったので、専門スタッフがいなくても運用できるシステムにしたいと考えていました。奉行は設定変更についても誰でも簡単に設定し、使用できる印象でした。

また、奉行は人事・給与・勤怠すべてが揃っており、ひとつのパッケージですべてを行いたいというニーズに合致していました。他社ERPパッケージは勤怠がなかったですし、導入コストが奉行の1.5倍、10年でのランニングコストも奉行より高いことが判明。ここまで来ると奉行が最善の選択肢だという確信に変わりました。

さらにバックアップ体制も決め手のひとつになりました。販売パートナーやOBCのサポート体制が充実しており、「何かあったら電話すればいい」という安心感がありました。

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導入効果①

4つの人事労務業務で
大幅な業務時間の削減に成功

奉行で人事労務業務をペーパーレス化したことで、全体で2,500時間/年の業務時間を削減できました。
システムに合わせただけなのに、こんなにも大きな効果を得られるとは思っていませんでした。

【給与処理業務で1,219時間/年削減】
給与処理にかかる業務時間が年間で1,219時間削減されました。勤管理のペーパーレス化で残業時間の計算や給与システムへの手入力がなくなったことで、担当者は別の業務を担当できており、人材活用の面でもメリットが出てきています。また、給与処理前の勤怠集計がなくなっただけでなく、ICカードとタイムレコーダーによる打刻管理で労働時間の適正把握の課題も解決され、スマートフォンによる勤怠申請で有休休暇の消化状況もリアルタイムで把握できるようになりました。


【年末調整業務で170時間/年削減】
年末調整にかかる業務時間は導入初年度で170時間削減されました。
年末調整申告書クラウドから申告情報をダウンロードするだけで年末調整の計算が始められるようになり、給与システムへの入力が一掃されました。点検作業の進捗も容易に把握でき、効率よく進めることができます。また、職員は迷うことなく楽に入力できたといいます。 2年目以降は前年の申告情報が複写される仕様のため、職員の入力についてはさらに時間削減効果が期待できるのではないかと思っています。


【社会保険の関連業務で500時間/年削減】
社会保険の関連業務では年間で500時間の削減に成功しています。
健康保険や厚生年金に関わる申請は紙で行っていましたが、今は画面上で点検してボタンを押すだけで電子申請が完結。人事データベースに登録されている情報を活かして申請書を作成できるので入力工程が省けるのも嬉しいですね。職員の身上異動の申請もWebでできるようになり、書類をやり取りするための移動時間が無くなりました。職員への差し戻しがスピーディーに行えるのもメリットのひとつだと思います。

導入効果

全体の業務時間が、年間2,500時間削減
給与処理業務が、年間1,219時間削減
年末調整業務が、年間170時間削減
社会保険の関連業務が、年間500時間削減

工夫したポイント

「使ってもらわないと意味がない」
システムに合わせてルールや運用を変更し、
現場への浸透・定着をはかりました

せっかくシステムを導入しても、現場に使ってもらえなければ意味がありません。実際の運用ではシステムに合わせて、臨時職員と正職員の締め日や残業時間手当の計算方法、休暇申請フローなど、多くの独自ルールを変更しました。また、システム稼働に合わせて、各施設を巡って職員向け説明会を実施。従業員向けマニュアルを作成し、社内報でアナウンスするなどして職員に使ってもらえるよう働きかけていきました。

職員の年齢やITリテラシーはさまざまで、実際にやってみると「できない」という声が出てきたのは事実。その場合は丁寧に個別対応を行い、浸透・定着に注力しました。導入当初は問い合わせの頻度も多かったのですが、徐々に減少していき、現在は1日1件程度です。

浸透するまでは確かに大変です。重要なのは実際に使ってもらうことです。そうすれば職員自身がメリットを実感し「システムを使うことで業務がしやすくなる」と自分事として捉えるようになり、定着が早まると思います。

今後の展望

奉行で人材情報を一元把握し適材適所や
人材定着を実現して地域医療の提供に尽力していきたい

職員の労働時間管理は奉行の導入でクリアできたものの、医師の労働時間管理が残っています。急な呼び出しなど、イレギュラーな働き方の労働時間は依然として紙で管理していますが、2024年までに打刻をはじめシステムで把握できるようにしたいと考えています。

今後、人口減少社会のなかで患者に選ばれるには職員の力を最大限活かすことが重要になってくるでしょう。そのためには職員ひとりひとりに寄り添い、それぞれが能力を発揮でき、長く働ける環境を構築していく必要があります。奉行を導入した現在、職員の情報を一元的に把握できる環境が整いました。システムを人事の力に変え、適材適所や人材定着を実現し、よりよい地域医療の提供に尽力して参ります。

企業情報

1955年創業、中通診療所開設。2008年秋田県内初の社会医療法人認定を受ける。中通総合病院を中心とした病院のほか、診療所やクリニック、訪問看護ステーション、ホームヘルパーステーション、看護学校などの運営も手がける。総病床数776床、総職員数1,543名(2021年3月1日現在)。
「患者さんの立場に立つ、親切で信頼される良い医療を行い、地域に貢献していく」を基本理念に医療・介護・福祉の一貫したサービスを提供し、地域医療に貢献している。

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