特定技能制度、創設!これからの外国人雇用
―雇い入れから退職まで―

開催情報
2019年9月12日(木)/東京
セミナー概要
労働力人口減少、、、頼みの綱は外国人雇用!
2019年4月スタートの特定技能制度とは?

労働力人口の減少を補うべく、2019年4月1日に改正入管法が施行され、特に人材が不足している14業種への「特定技能制度」が創設されました。しかし国内の外国人労働者数が過去最高を記録することに比例して、雇用にまつわるトラブルも急増しています。
  • ・気が付いたら不法就労状態に!雇用主も不法就労助長罪に問われる?
  • ・源泉徴収制度を伝えておらず、給与の額に齟齬があると訴えらえた。
  • ・外国人雇用の必要性が社内で理解してもらえず、外国人労働者が孤立。
  • ・外国人労働者の入社に就労ビザが間に合わない。
本セミナーでは、これからの外国人雇用を円滑に進めるためのポイントと「雇い入れから退職まで」に求められる制度や申請について、外国人雇用に精通した2名のプロフェッショナルが解説します。

セミナープログラム
第一部 在留資格「特定技能」新設!外国人雇用を円滑に進めるために押さえるべきポイント
<講師>
株式会社YOLO JAPAN 代表取締役 加地 太祐氏
第二部 これからの外国人雇用 ~雇い入れから退職まで~
<講師>
弁護士法人ALG&Associates 執行役員 企業法務事業部長/弁護士 家永 勲氏
セミナー総括
第一部 在留資格「特定技能」新設!外国人雇用を円滑に進めるために押さえるべきポイント
[講師] 株式会社YOLO JAPAN 代表取締役 加地 太祐氏
◆外国人が求められる日本の社会背景と雇うべき外国人材

日本の労働人口は年々減少しており、2030年には800万人減少すると言われています。大阪府の人口が現在約880万人なので、大阪府の人口がほとんどいなくなるというレベルです。そこで政府が様々な施策を掲げていますが、その中の一つが「外国人雇用」です。

在留外国人数は2018年に過去最高の263万人に増えています。そして2019年4月に特定技能が新設され、特に人手不足と言われる14業種(介護業、外食業、建設業等)を対象に約35万人の外国人を受け入れることを政府が目標として掲げました。
では、その外国人材はどこから連れてくればいいのでしょうか?外国から人材を呼び寄せる場合を考えてみましょう。
  • ・日本語のレベルをあげる(日本語検定試験の受験支援)
  • ・14業種のテストに合格
  • ・渡航費
  • ・東京に住むための初期費用
  • ・仲介してくれた送り出し機関への手数料 など
併せてざっくり100万くらいかかるかもしれません。

しかし特定技能は転職が可能であり、自社に雇い入れた後にそのまま働き続けてくれるとは限りません。100万もかけてまで外国人を呼び寄せて採用することに二の足を踏む企業も多いことが事実です。
そこで、注目すべきは、「日本にいる外国人材」です。留学や結婚等で日本に暮らしている外国人材であれば、採用のために呼び寄せる必要もなく、ある程度の日本語能力も習得済みです。この外国人材が狙い目です。



◆採用にまつわる3つの課題

いざ採用しようと思ったとき、適切な外国人材はどう見極めればよいのでしょうか。そのためにはクリアすべき3つの課題があります。
  • ①在留資格問題
  • ②履歴書ではわからない外国人の質感
  • ③日本の広告求人では業務妨害も?!
まず、①在留資格問題ですが、せっかく雇った外国人がうっかり不法滞在だった、ということになったら目も当てられません。特定技能が注目される中、そのような事態になってしまったらレピュテーションリスクがどれほどのことになるか・・・考えただけでも恐ろしいですね。そのため、雇う外国人がどのような在留資格を保持しているのかは外国人が所有している在留カードで必ず確認が必要です。

次に②履歴書ではわからない外国人の質感についてです。
外国人の方が提出した履歴書に書いてある大学、わかりますか?だいたいわかりません。また日本語検定を受けていなければ履歴書に記載がないため、日本語能力が判断できません。つまり履歴書だけで判断すると採用できないことが多くなります。 日本語はまだ勉強中だけど、とても感じが良いなどの「質感」を感じ取ることが必要です。この問題は求人サイトで閲覧できる応募者の動画などである程度クリア可能です。実際に日本語検定の級を持っていない外国人女性が動画の印象で飲食店に採用されるなど、動画の活用により採用率は上がっています。

最後に③日本の広告求人では業務妨害も?!です。
広告求人のお問い合わせ先に自社の電話番号など載せていませんか?電話が韓国語でかかってきたらどうしますか?この時点で対応不可という企業が多いのではないでしょうか。また面接に至るまでのラリーがなかなか終わらない、求人広告に日本語レベルを指定してしまった結果全然応募がこないなど、求人方法が問題で採用に至らないケースも多々あります。外国人が応募しやすい求人広告になっているか、これが重要です。

◆外国人求人の成功事例

<大手回転寿司チェーン:インセンティブとペナルティでルールの浸透>
この企業では、10円単位での時給UP、遅刻・無断欠勤はペナルティなど“インセンティブとペナルティ”をルール化して浸透させています。
外国人の言う「平等」は実力が正当に評価されることです。業務ができるようになれば10円単位でも時給に反映させることでモチベーションUPに繋がります。特に留学生は週に24時間しか働けないという制約があるため、賃金UPはたとえ10円でも喜ばれます。

<大手外食チェーン:先輩外国人が仲間のケア>
こちらでは先輩外国人が仲間のケアをして成功しています。外国人を採用するときは「同一国採用」も非常に重要です。同じ国籍の仲間がいることはとても心強く、定着率UPに繋がります。
成功事例からすぐに取り入れられることは、まず求人時点では「日本語レベルを不問」とすること。日本語検定を受けていない人もいますので、まずは広く募集をかけてそれからスクリーニングしていけばよいのです。

◆自社で求人募集をかけたら募集は来るのか?


※レジュメより抜粋

これから日本にはどんどん人がいなくなります。外国人材は必須となるでしょう。ぜひ一度自社の求人で募集が来るかどうかを確認してみてください。

第二部 これからの外国人雇用~雇い入れから退職まで~
[講師] 弁護士法人ALG&Associates 執行役員 企業法務事業部長/弁護士 家永 勲氏

◆外国人を雇い入れた場合、自由に働いてもらうことはできるのか?

答えは、「No」です。

外国人を雇い入れる場合、出入国管理及び難民認定法(以下「出入国管理法」)により、外国人に関する労働に関して規制があります。また、そもそも外国人が日本に滞在するためには、出入国管理法で定められた「在留資格」を得ることが必要です。

また、よく聞く「ビザ」は、日本に入国するための許可証のことであり、日本への上陸には「在留資格」+「査証」が必要となります。
では具体的にどのような在留資格があるのでしょうか?


※ レジュメより抜粋

このように3種類の資格に分かれており、日本に滞在するためには必ず在留資格のどれかを取得します。

◆最近話題の「特定技能」とは?これまでの外国人受け入れと何が違う?

「特定技能」は2019年4月にスタートした新たな在留資格で、特に人手の足りないと言われている飲食業、建設業等の現業系(ブルーカラー)の14業種について、外国人就労を促進するものです。

これまでは出入国管理法の元、外国の技術ノウハウ・文化などを日本に取り入れることを目的として、いわゆるホワイトカラーの受け入れを行ってきました。
しかし、今回新設された「特定技能」の前身である「技能実習制度」は、出入国管理法の趣旨とは逆で、現業系の職種で外国人を受け入れ、日本の技術を自国に持ち帰ってもらおうというものです。

日本の技術を持ち帰ってもらうという趣旨のため、技能実習制度では一定期間以上、日本にとどまることができませんでした。そのため技能実習の地続きの制度として「特定技能」を新設し、技能実習を特定技能に切り替えて一定期間以上滞在できるようになりました。

※ レジュメより抜粋

◆コンビニなどでアルバイトの外国人をよく見かけるのはなぜ?

ここで一つ疑問に思われることがあると思います。
「コンビニで働いている外国人をよく見かけるけど、何の在留資格を有しているの?」と。

これに関しては留学生が資格外活動許可を得て、アルバイトをしていることが多いです。留学生は本来、就労することができない在留資格ですが、資格外活動許可を得れば、在留資格で許容される範囲内の報酬かつ週28時間までであれば働くことができます。

◆よくあるトラブル事例①雇用していた外国人が気が付いたら不法就労に?企業の責任は?

雇用していた外国人の在留期間の延長手続きを失念し、そのまま働かせてしまった。
実は働くことのできない在留資格だった、このような場合、企業はどのような責任を問われるのでしょうか。

不法就労助長罪(入管法第73条の2)に問われ、事業主は3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金になることがあります。
雇用した外国人が、いつまでいられるのか、所有している在留資格が何かは在留カードに記載があるため、必ず確認する必要があります。(下図②)
留学生の場合で、資格外活動許可を受けているかどうかも「在留カード」裏面に記載されていますので、必ずこれを確認します。(下図⑦)

※ レジュメより抜粋

◆日本国内にいる外国人の雇用事例

外国人就労開始までは以下の流れで進めます。
  • ①面接
  • ②内定-雇用契約書の締結
  • ③在留資格変更許可申請 or 就労資格証明書交付申請
  • ④在留資格変更の完了 or 就労資格証明書の取得
  • ⑤就労開始
前述のとおり、面接時には在留資格と在留期間を必ず確認するようにしましょう。
留学生の場合は、入社までに在留資格を変更します。中途採用の場合は、必要な在留資格を持っているか確認します。受け入れ企業によって在留資格の更新が可能か否かが異なります。

在留資格は2つの信用から与えられるものです。
  • ①本人が信用できるか
  • ②受け入れる企業が信用できるか
在留資格変更許可申請書には、本人についてと企業について記載する欄があります。本人の素養を確認するとともに、受け入れ企業が問題ない企業であるかどうか、劣悪な環境で働かせることがないかどうかなども併せて確認されます。

※ 在留資格変更許可申請書サンプル(ALG作成)より抜粋

ちなみに外国人労働者であれば安く雇える、人件費の削減目的で雇い入れたいというケースがあると思いますが、今は日本人の賃金と同等の賃金を用意しないと、在留資格を取得することができません。定着率向上の観点からも、同等賃金は元々要件として存在しましたが、より実態が求められるようになっています。

◆よくあるトラブル②~源泉徴収を実施したら苦情が!~

雇用契約書(就業規則)や、日本の税制を理解できないことからトラブルになるケースがあります。雇用契約書の外国語訳を用意する、源泉徴収を踏まえた手取り額を明示する、渡航費・帰国旅費などの条件を明示する、このあたりの準備はあらかじめ必要です。
雇用契約書や就業規則の外国語訳は厚生労働省サイトを活用可能ですので、そういったものを利用することも一つの手です。

◆雇用中の留意事項・サポート

そのほか、日本語に関する研修や文化・慣習・ビジネスマナーなどの研修も必要です。「これくらいのことは説明しなくてもわかるだろう」といった考えは誤解のもとになるので禁物です。周囲の従業員に対しても、ケアが必要です。なぜ雇用するのかという目的や、今後どのような成長を期待しているのかなど、明確にすることで協力を得やすくなります。

外国人雇い入れに対しては、法律上の制度を知ることはもちろん、社内のサポート体制、人材の磨き上げまでを考える必要があります。全体のビジョンを持って雇い入れることで外国人材活用への道が拓けるのです。
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講師紹介
株式会社YOLO JAPAN 代表取締役 加地 太祐氏
株式会社YOLO JAPAN 代表取締役 加地 太祐氏
大阪府出身。2004年に英会話スクールを創業。 その後、東京・大阪での英会話家庭教師事業、オンライン英会話事業などを経て、2016年に、外国人雇用のノウハウを活かした「YOLO JAPAN」をローンチ。 東京大学法科大学院などで講師として登壇に立つほか、書籍「成功する人の考え方」(ダイヤモンド社)も出版。

弁護士法人ALG&Associates 執行役員 企業法務事業部長/弁護士 家永 勲氏
弁護士法人ALG&Associates 執行役員 企業法務事業部長/弁護士 家永 勲氏
企業法務全般の法律業務を得意とし、使用者側の労働審判、労働関係訴訟の代理人を務める等、企業側の紛争及び予防法務に主として従事。企業法務におけるトラブルへの対応とその予防策についてセミナーや執筆も多数行っている。近著に「中小企業のためのトラブルリスクと対応策Q&A」や「中小企業の防災マニュアル」(労働調査会)など。
高品質なリーガルサービス、弁護士法人ALG&Associates
ご参加者様のコメント
・外国人雇用を法律面から知る良い機会だった
・知りたい情報が詳細でわかりやすく全て含まれていた。参考資料が要約されており期待以上だった。
・知識不足のまま外国人雇用をしており、不安なことが多く本講演はすべて参考になった。
・外国人が日本で働くことは不自由であること、本人だけでなく会社も審査されるという点の難しさがわかった。
編集後記
これからの時代、外国人雇用はもはや必須といっても過言ではありませんが、手続きがとにかく難しい!
いい人材が採用できるかわからないし、書類が多いし、雇用までに時間がかかる、理解不足で間違えると罪に問われる可能性もある・・・
しかし、採用と難しい手続きを専門家の手を借りながら一つずつクリアしていくことで、できないことではないとも感じました。
ご参加者の方のアンケートには今後の雇用に向けて前向きなご意見が多く、世界の人材の戦力に日本企業が発展していく明るい未来が見えたセミナーでした。
※掲載している情報は記事更新時点のものです。
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