今、経理・財務部門に求められるテレワークの推進と監査対応・内部統制整備のポイント
~withコロナ時代に適合するテレワーク体制整備手法とは~

開催情報
2020年5月29日(金) 11:00~11:40/Web
セミナー概要
コロナショックでテレワークが急増!この状況下での監査対応・内部統制整備はどうすべきか?
テレワーク環境を想定した内部統制環境が構築されていない、テレワーク導入のIPO審査への影響が心配、テレワーク中に監査対応でやむを得ず出社・・・
テレワーク導入や監査対応、さらに内部統制整備のそれぞれの局面で注意すべきポイントを解説します。
セミナー総括
1.テレワーク急増!見えてきた問題と原因
コロナ禍によりテレワークが急速に普及しています。そして今後も多くの企業が継続を予定していますが、効果的なテレワークの実現に向けて、問題が浮き彫りになってきました。
たとえばこのようなことが起こっています。
  • ・押印のために出社
  • ・紙と電子データの業務が整理されておらず計上漏れなどのミス
  • ・作業進捗確認が困難
  • ・働きぶりが見えず、正しい評価ができない
  • ・監査対応・内部統制対応ができない

テレワークが導入できない、または導入はしたが、効果的に運用できていない企業の60~80%は、ペーパーレス化やルール整備について未対応です。
そして、ペーパーレス化が進まない原因は以下の4つです。
  • ・押印・紙文化
  • ・出社前提の業務とシステム
  • ・業務・進捗管理
  • ・監査法人対応、内部統制構築

テレワーク課題と解決の順番
▲テレワークにおける課題と解決すべき順番

紙文化と出社前提の働き方では、テレワークの推進は困難です。この2つはセットで解決する方法を検討しましょう。

そして解決策検討にあたり、最も重要な点があります。
それは、「紙と押印文化を100%削減」&「完全テレワーク」を目指さないことです。

当社では、これまでにも業務改善の一環でペーパーレス化支援を手掛けてきましたが、失敗してしまう多くの企業は紙を完全撤廃し完全テレワークを実現しようとしていました。その結果、業務運用やシステム運用を無視することとなり失敗に終わってしまっていたのです。必要な部分はペーパーレス化し、出社が必要なときは出社することを前提に、業務のリデザインと業務管理・運用ツールを導入することが有効です。
2.有効なテレワーク実施に向けて、業務をリデザイン
テレワークを活用するためにはペーパーレス化の範囲や導入スキームを検討し、コストとメリットをしっかりと比較します。先ほどもお話ししたように社内のすべての紙を無くそうとすることは失敗のもとですので、どのような書類が存在して、それをどのくらい減らしたいのか、電子帳簿保存法に対応するのか?それとも自社ルールにするのか?など、実現したいことを明確にします。書類や部署を限定してモデルケースにし、タイムリーな導入を目指すことがおススメです。

テレワーク課題と解決の順番
▲業務のReDesignの3タスク

またテレワーク中は「業務品質の確保(ミス防止含む)」が困難です。業務状況や働く姿勢を恒常的に目視することができないことから業務管理と進捗管理はツールなどを利用して管理する必要があります。
3.テレワーク下での監査法人対応、出社はある程度想定する
テレワーク中の監査対応には、監査法人との事前調整やテレワークを前提とした内部統制環境を構築する必要があります。今回のコロナ禍で急遽テレワークを開始した企業では準備が間に合わず、結局出社というケースも多々あったのではないでしょうか。

ただし、テレワーク下であろうと、監査法人からはこのような指示・依頼があります。
  • ・証憑はPDFだけではなく、原本で確認させてほしい
  • ・棚卸立会のため、現地に往査させてほしい
  • ・経営層のマネジメントヒアリングをWeb会議だと心証が得づらいので複数回実施したい。
  • ・決算の進捗が滞りなく進んでいるか確認したい
  • ・新型コロナウイルスの影響による減損判定のため、事業計画の見直しと根拠を教えてほしい
  • ・渡航禁止で海外子会社の往査ができないので、海外子会社の詳細を教えてほしい 等

対応する経理部の方からすると、テレワークで対応しきれないことも多くとても大変ですが、監査法人としては上記を依頼せざるを得ない理由があります。

たとえば、棚卸をしてみたら、実は商品・製品が売れる状態にない(保管状態が悪い)、社長とのマネジメントヒアリングを複数回重ねることで、社長が考えているリスクがどこにあるのかがわかり、実はそこに簿外債務が潜んでいた、など、看過できない事象が発見されることがあります。株主や金融機関などの、ステークホルダーに対して責任を負う監査法人としては企業側に依頼せざるを得ない事情があり、場合によっては出社して対応せざることを企業側もある程度考慮する必要があります。
4.テレワーク時の内部統制監査をどう乗り越えるか?
テレワーク下であろうと今後は監査対応が円滑に進められるよう準備する必要があります。そのためには、監査対応のための業務タスク表に出社タイミングや上長の承認、監査法人への提出なども書き加え、スケジュール管理を行います。証憑整理など、出社の必要がある業務も存在しますが、整理は週に1度にするなどスケジュールに組み込むことでテレワークとオフラインを組み合わせて監査対応することが可能です。

テレワーク時の監査対応への懸念
▲テレワーク時の監査対応への懸念

そして内部統制整備に関しての懸念事項は細かく洗い出し、その一つ一つに対して解決策を検討します。

内部統制監査については、監査法人は会社に内部統制のアクションをチェックするものなので、何らかの記録を残すように徹底しましょう。短期的にはメールなどテレワーク下での内部統制行為の証跡を、監査法人に提示する内部統制資料にリファレンスするなどして、会社のアクションを説明するのが現実的な対応といえますが、今後もテレワークが継続する場合は、テレワークを前提とする内部統制の業務フローを策定し、それに沿った3点セットの文書化を行い、内部統制評価を実施する必要があります。内部統制監査については、正解は1つではなく、監査法人が納得できる内部統制を両者で確認しながら見つけていくことになります。その意味で、お互いに納得感のある内部統制の実現には監査法人出身の会計士によるアドバイスも効果的です。

テレワーク時の内部統制整備に際しての懸念事項
▲テレワーク時の内部統制整備に際しての懸念事項
5.テレワークの基盤整備は今すぐに。新しい働き方への対応が必須
コロナをきっかけに導入が進んだテレワークは新しい働き方として今後当たり前の勤務形態になるでしょう。このリモートでの業務をいかに日常的なワークフローに落とし込んでいけるか。このことが優秀な人材確保や経営の効率化、そしてコロナ第二波や地震や台風などの天変地異に対する事業継続能力につながります。事業継続及び成長のため、今すぐにテレワークの基盤整備を進めましょう。
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講師紹介
グローウィン・パートナーズ株式会社 投資事業部部長/公認会計士<br>岡田 雅史 氏
グローウィン・パートナーズ株式会社 投資事業部部長/公認会計士
岡田 雅史 氏
1992年有限責任監査法人トーマツ入所。IPO監査、上場企業監査、M&A関連サービスに従事。 2002年野村証券公開引受部へ出向し、IPOコンサル及び株式引受業務に従事。帰任後、パートナーに就任し、部門横断的組織であるIPOサービスラインを立上げた。累計100社以上のIPO準備クライアントに携わり、うち34社のIPOに直接関与。 2017年IT企業CFOを経て、2018年当社入社。投資事業部門統括として、ベンチャー投資、資本政策、事業連携、IPOコンサル等に従事。株式上場ハンドブック(中央経済社)など多数の専門誌の執筆、セミナー講師を手掛ける。このほか、日本証券業協会「新興市場等の信頼性回復・活性化策に係る協議会」委員(2011年)など。GMOクラウド株式会社(東証1部3788)社外取締役(監査等委員)
※掲載している情報は記事更新時点のものです。
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