意外と知られていない「基幹システムのクラウド化」が企業にもたらす10のメリット

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基幹システムの入れ替えを検討するようになると、気になるのが「クラウド化」。
「世の中クラウド化の方向だし、いずれは我が社も・・・」と思ってはいても、使い慣れた基幹システムで業務が問題なくこなせている現状では、「今すぐ、クラウドに切り替えよう」と思うほどの理由がない、ということも。実際、「結局、クラウドって何がいいの?」とクラウド化のメリットがよくわからないという企業がまだまだ多いのが現状です。
一方で、生産性向上を追求する社会現象を背景に、基幹システムのクラウド化を進める企業は確実に増えています。ある調査会社の調べでは「基幹システム領域のクラウド運用が進み、2020年度にはクラウドがオンプレミスを抜く」という予測もされているほどです。
では、基幹システムのクラウド化を選択した企業は、一体クラウドにどんなメリットを見い出したのでしょうか?
今回は、実は多くの人が知らない「基幹システムをクラウド化するメリット」について掘り下げます。

基幹システムを「クラウドにするだけ」で得られるメリット

オンプレミスの基幹システムを利用している時には当たり前のように「ある」業務が、クラウドにするだけで「なくなる」ことがあります。実は、クラウドに変えるだけで得られるメリットがたくさんあるのです。

1.サーバーが要らず、管理・運用が一切不要に

オンプレミスの場合、自社内でサーバーを設置・運用するため、サーバーの導入やメンテナンスに膨大なコストと手間がかかります。セキュリティや災害対策を考えると、設置場所にも気をつけなければなりません。
クラウドであれば、インターネットを介してクラウドベンダーのサーバーを利用するので、自社でサーバーを持つ必要がありません。設置場所の心配も、メンテナンスの手間もなくなり、管理・運用が要らなくなります。

2.いつでも、どこでも使えて、生産性の高い働き方が可能に

オンプレミスの場合、所定のデスクやPCでしか業務ができないという制約があります。
クラウドなら、インターネット環境が整った端末があれば、いつでも・どこでも・安全に利用できるので、社内でも社外でも、必要な場所で必要なときに業務を行うことができます。外出が中心の営業担当も、在宅勤務のようなテレワーカーも、社外から業務に必要なデータを利用することができ、会社の往復に時間を取られることがなくなって効率的に仕事を進めることができます。

3.手軽にネットワーク化でき、分業もしやすい

これまでは、遠隔地の拠点とやりとりする場合、WAN環境を構築するのに多大なコストが必要でしたが、クラウドなら、利用ライセンスを追加するだけで離れた拠点の担当者と一緒に基幹システムを利用することができます。「本当はネットワーク化して複数名や複数拠点で利用したかったが、サーバーを置いて、環境構築して、と考えると二の足を踏み、スタンドアロンで何とか業務をしていた」という企業も、クラウドにすることで手軽にネットワーク化を実現できます。拠点間でメール等を利用して行っていたデータのやり取りが不要になります。

4.プログラムが自動更新され、常に最新の環境で業務ができる

制度改正や機能アップなどに伴いプログラムは頻繁に更新されます。そのたびに手作業でセットアップするのは非常に手間がかかるもの。
クラウドを利用すると、プログラムは自動更新され、利用者が手作業でインストールする必要なく、常に最新の業務環境が提供されます。

5.自動バックアップで手間なくデータ保全

地震や水害といった災害が多い日本では、災害復旧/事業継続計画(DR/BCP)対策は企業にとって欠かせないものです。皆さんも日々の業務において、バックアップ作業はされていることでしょう。しかし、その手作業でのバックアップ作業は、1日1回としても実に年間250回近くも行っていることになり、実は多くの時間を取られている業務と言えます。
クラウドであれば、データは自動的にバックアップされるため、バックアップ作業が不要になります。また、クラウドサービスを提供するベンダーは、災害等に備えてデータセンターの建物の設備を始め、バックアップデータを別のデータセンターにも複製して保管するなど、データ保全に努めていますので、災害が起きた際にもデータは安全に守られます。

※DR=ディザスターリカバリ

6.セキュリティ対策から解放される

情報漏洩や外部からの攻撃など、企業を取り巻くサイバーリスクが年々高まり続けています。企業は大切なデータを守るために常に最新のセキュリティ対策が必要不可欠ですが、継続的に多大なコストや人手を割いて対策に取り組むことは困難な状況になっています。
クラウドであれば、ベンダーごとに最新かつ独自のセキュリティ体制を整えています。自社のセキュリティを強化する手間もコストも最新技術の導入も必要なくなり、クラウド化するだけで堅守なセキュリティ対策を簡単に取り入れることができます。

このように、オンプレミスの基幹システムをクラウドに変えるだけで、システム運用管理から解放され、経理・総務といった本来時間を割くべき業務に集中できるようになります。
また、クラウドならではの「いつでもどこでも」利用できる利便性により、在宅勤務やモバイルワークといった新しい働き方が可能となります。基幹システムのクラウド化は、生産性向上が急務となっている企業の「働き方改革」の一役を担うことができるのです。

クラウドで生産性があがる!業務におけるメリット

基幹システムをクラウド化すると、システムの運用管理の側面だけではなく、業務の側面においても具体的な生産性向上の効果や将来性が期待できます。

7.先進的なテクノロジーを活用した業務の自動化により、日々の業務効率が上がる

クラウドならではの特性として、先進的なテクノロジーと融合し、業務を自動化することによって生産性をあげることができます。例えば、取り込んだ入出金明細データから仕訳パターンを学習し、日々の取引仕訳を自動化したり、領収書の画像を取り込んで簡単に仕訳起票をしたり。手入力の手間を削減すると共に、入力を自動化することで入力ミスのチェック作業も必要なくなります。

8.税理士・社労士との連携で、データ共有のための業務がなくなる

基幹システムをクラウド化すると、税理士や社会保険労務士など社外の専門家と一緒に利用できるようになり、リアルタイムにデータを共有することができます。そのため、税理士に仕訳データやバックアップデータをメール等で送ったり、社会保険労務士に社会保険関連の申請等を依頼する際に、従業員の個人情報や給与情報をFAXやメールで送ったり、といったデータ共有のための業務が不要になります。常に最新のデータを共有できるため、データに基づいた的確なアドバイスを受けたり、データをそのまま活用して電子申告・電子申請をしてもらうなど、業務の依頼も容易に行えるようになります。

9.流動的な制度改正にも確実に対応し、業務生産性を維持・向上できる

消費税10%や軽減税率、電子帳簿保存法、改正労働基準法など、基幹システムが影響を受ける制度改正は流動的で予測困難な側面を持ちながら、確実に近づいてきています。また、これらの制度改正は長期にわたり継続的に施行されていく特性もあります。オンプレミスの基幹システムの中には、大きな改正が施行される度に都度バージョンアップ費用がかかるものもありますし、プログラムのセットアップ等の手間が毎回かかります。どのタイミングでプログラムを更新すべきかに悩むこともあるでしょう。
クラウドであれば、制度改正がいつ起こっても、適切なタイミングでプログラムが自動更新されるため、業務生産性を落とすことがありません。また、最新の制度に確実に対応するため、例えば証憑を電子化して効率化を図るなど、より生産性の高い業務を行うことができます。

10.「つながる」特性により、業務生産性を向上する

クラウドの「つながる」特性によって、業務の生産性は飛躍的に向上します。様々なシステムやサービス、デバイス等とAPI(Application Programming Interface)でつながり、データを基幹システムに自動的にインプットしたり、アウトプットしたりすることが可能です。例えば、店舗で利用しているPOSシステムから日々の売上・入金データを自動的に取り込むことで、伝票入力をなくすることができます。
また、AIやRPA(Robotic Process Automation)といったテクノロジーの実用化が進んでいるため、今後ますます業務の自動化が実現していくことが予想されますが、クラウドであればそういった先進的なテクノロジーを比較的容易に活用することができます。データを自動的に基幹システムに集約し、テクノロジーを活用して業務プロセスを自動化する…。そういった将来の業務を変えていく可能性を秘めているのも、”クラウドならでは”なのです。

いかがでしたか?
基幹システムをクラウドにするメリットは大きく、今やクラウドは生産性向上を望む企業にとって有効な選択肢になっています。これから基幹システムの入れ替えを考える際には、「クラウド」も選択肢のひとつとしてしっかり検討してみてください。

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