IPOを基礎から学ぼう! 上場審査基準とはどのようなものか?

IPOをする市場によって審査基準は異なります。IPO準備段階で自社がどの市場に向いているのか、その市場で自社が成長できるのかという視点で検討してみましょう。
2018年11月13日
POINT
・各取引所による上場審査基準には「形式要件」「実質審査基準」がある。
形式要件は、株主数や時価総額、利益の額など、上場申請をする場合に求められる要件である。 実質審査基準は、上場会社になるための適格性を審査するための実質的な基準。形式要件を満たしたうえで、この実質審査基準にパスしなければならない。
1.上場審査とは
 上場審査とは、企業が自社の株式の上場を申請するにあたり通過しなければならない審査をいいますが、これには2つの審査があります。 1つは主幹事証券会社の引受審査部門による「引受審査」であり、もう1つは各取引所による「公開審査」です。 IPO直後の会社による不祥事や下方修正を受け、昨今の審査は証券取引所も証券会社の引受審査部門も厳格化が進んでいます。  
 取引所に上場申請をする前に、主幹事証券会社が、あらかじめ取引所の上場審査基準に適合しているかどうかについてあらゆる角度から厳格な審査を行い、 この引受審査を通過した企業が晴れて上場申請をすることができます。 IPO直後に不祥事が発生した場合には、証券会社の引き受け審査部門の責任問題にもなりかねないため、とにかく不祥事が起きないように厳格に審査したいというマインドです。そのため最近では特に審査厳格化が進んでいます。
 主幹事証券による引受審査を通過して、取引所による公開審査が承認されないケースは多くないため、引受審査をいかに対応していくかが重要なポイントになります。
では、証券取引所による審査項目を具体的に見ていきましょう。
2.上場審査の基準である「形式要件」と「実質審査基準」
 上場審査の基準には「形式要件」と「実質審査基準」があります。形式要件は、株主数や時価総額、利益の額など、上場申請をする場合に求められる要件であり、 申請会社(IPOする会社。以下同様)が上場申請時などに提出する資料により確認されます。 また、実質審査基準は、上場会社になるための適格性を審査するための実質的な基準であり、形式要件を満たしたうえで、この実質審査基準にパスしなければなりません。 実質審査基準は形式要件に比べ、金額や数値などの明確な尺度があるわけではなく、申請会社が安定的・継続的に収益性を維持し、適切な管理体制を構築し、 将来を見通した経営が適切に行われているかなどを、質的な側面から審査する基準であり、書類審査だけではなくヒアリングや実地調査などで確認がされます。
3.マザーズ、JASDAQ、東京証券取引所本則市場の「形式要件」と「実質要件」
 東京証券取引所のマザーズ市場とJASDAQ(スタンダード)市場、本則市場の「形式要件」と「実質審査基準」は以下です。(2018年11月7日現在、東京証券取引所HPより抜粋)詳しくは、東京証券取引所ホームページをご覧ください。
東京証券取引所 マザーズ市場「形式要件」(一部抜粋) 東京証券取引所 マザーズ市場「実質審査基準」 東京証券取引所 JASDAQ(スタンダード)市場「形式要件」(一部抜粋) 東京証券取引所 JASDAQ(スタンダード)市場「実質審査基準」 東京証券取引所本則市場1部、2部の「形式要件」(一部抜粋) 東京証券取引所本則市場1部、2部の「実質審査基準」
関連コラム
飽和状態のマザーズ市場。IPO実現の確度を高める鍵は地方証券取引所に有り。注目されるステップアップ市場としての名証の魅力に迫ります。
飽和するマザーズ市場。 IPOの確度を高める、地方証取の活用
~ステップアップ市場としての名証の魅力とは~
2018年10月30日
執筆
IPO Compass編集部
IPO Compass編集部
スムーズなIPOに近づくためのコラム・セミナーを企画しています。
コラム一覧に戻る
開催中の無料セミナー
IPO Forumフォローセミナー「IPOのための事業計画書作成」
東京
東京
IPO Forumフォローセミナー「IPOのための事業計画書作成」
2019年5月9日 14:00~16:00
IPO Forumフォローセミナー「失敗しないための資本政策」
東京
東京
IPO Forumフォローセミナー「失敗しないための資本政策」
2019年5月23日 14:00~16:00
IPO Forumフォローセミナー「IPO後を見据えての内部統制構築・運用①」
東京
東京
IPO Forumフォローセミナー「IPO後を見据えての内部統制構築・運用①」
2019年6月6日 14:00~16:00
IPO Forumフォローセミナー「IPO後を見据えての内部統制構築・運用②」
東京
東京
IPO Forumフォローセミナー「IPO後を見据えての内部統制構築・運用②」
2019年6月13日 14:00~16:00
IPO Forumフォローセミナー「IPO準備における内部監査」
東京
東京
IPO Forumフォローセミナー「IPO準備における内部監査」
2019年6月20日 14:00~16:00
IPO Forumフォローセミナー「法務・労務コンプライアンス」
東京
東京
IPO Forumフォローセミナー「法務・労務コンプライアンス」
2019年7月4日 13:30~16:30
IPO Forumフォローセミナー「IPOでこう変わる税務会計から財務会計へ①」
東京
東京
IPO Forumフォローセミナー「IPOでこう変わる税務会計から財務会計へ①」
2019年7月11日 14:00~16:00
IPO Forumフォローセミナー「IPOでこう変わる税務会計から財務会計へ②」
東京
東京
IPO Forumフォローセミナー「IPOでこう変わる税務会計から財務会計へ②」
2019年7月24日 14:00~16:00
人気のコラム
近年非常に増えている資産管理会社について、「資産管理会社の真の目的とは?」「メリットとスキーム」を中心に解説します。
資本政策③「管理会社編」
よくIPO準備に関する本には、IPO準備をスタートしてから少なくとも2年半から3年の期間がかかる、と記載されていますが、なぜIPOを実現するためには、少なくとも2年半から3年の期間を必要とするのでしょうか?経営者がIPO実現までのスケジュールを考えるにあたって、最低限必要な期間や押さえるべきポイントなどについてお話しします。
IPO実現までのスケジュール
IPOをする市場によって審査基準は異なります。IPO準備段階で自社がどの市場に向いているのか、その市場で自社が成長できるのかという視点で検討してみましょう。
IPOを基礎から学ぼう! 上場審査基準とはどのようなものか?
IPO準備企業の多くが導入するストックオプションについて、失敗しやすい実務上のポイントやより効果的な使い方を中心に解説します。
資本政策②「ストックオプション編」
2014年の法改正以降、厳格化されている景品表示法。昨今では、IPO審査項目のトレンドとも言われています。「※個人の感想です」と小さく記載しておけばいい、という考えは通用しません。景品表示法の伝道師、弁護士 野村亮輔氏が景品表示法の神髄と表示コンプライアンスの重要性を解説します。
景品表示法コンプライアンス新時代
~上場審査にこたえうる体制整備を求めて~

お気軽にご相談ください

自社に合う製品が分からない、導入についての詳細が知りたい… OBCでは専任のスタッフがあなたの疑問にお応えいたします。

ご検討のお客様専用ダイヤル

0120-121-250

10:00〜12:00/13:00〜17:00
(土・日・祝日を除く)