意外に知られていない!? 年末調整の業務時間を大幅に削減する方法

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総務担当者にとって、年末調整時期は毎年「超繁忙期」。「年末が近づくと、ちょっと気が重い」などと思われる方も多いのではないでしょうか?
年末調整業務は面倒な作業やチェックが多く、とくに時間がかかりやすいものです。ましてや2017年、2018年は配偶者控除の見直しもあり、例年にない業務負荷が予想されます。(参考記事:2017年 年末調整に影響アリ!必ず知っておくべき「配偶者控除改正」の全貌と課題)そうでなくても、毎年のことを考えるとスムーズかつスピーディーに終わらせたいものですよね。
実は、年末調整の申告書は事前に税務署へ簡単な申請を済ませておけば「電子化」して保存することが国税庁で認められています。対応するシステムを利用すれば、紙の書類の配付・回収も、申告書に記載された内容の確認や年末調整に必要なデータを給与計算システムに打ちこむ…という手作業などもなくなり、業務負荷を大幅に軽減できるのです。
今回は、毎年悩まされる年末調整の業務をぐんとラクにしてくれる、「年末調整申告書の電子化」についてご紹介します。

総務担当者の作業時間が大幅にカットできます!

年末調整業務の中で、どうしても時間がかかってしまう作業には次の3つがあります。このような煩雑な年末調整業務を軽減するのにおすすめなのが、申告書を「電子化」してWebで管理するシステムです。

【年末調整業務で時間がかかりやすい作業】

  1. ① 年末調整申告書を配付・回収する
  2. ② 提出された申告書の内容確認、差し戻し手続きをする
  3. ③ 給与システムに入力して年末調整計算をする

① 年末調整申告書の配付・回収が不要になる!

紙の申告書の場合、申告書の配付と回収はとても面倒な作業です。最新様式の申告書を入手して従業員の人数分だけ紙で印刷しなければならず、支店など離れた場所へは郵送したり、部署や拠点で配付・回収する代行者を立てたり…ということも必要になります。
従業員からWebで提出を受けることができれば、申告用紙を印刷して仕分け・配付する手間が省けます。もちろん、郵送などの必要もありません。「誰が提出できていないか」という提出状況もリアルタイムで把握できるので、未提出者を都度チェックする必要がなくなります。

② 提出された内容の確認、差し戻しに時間を要さない!

紙の申告書の扱いで次に厄介なのが、「申告書の内容確認」でしょう。一人ひとりの記載内容を細かくチェックしていく手間も大変なものです。ましてや、金額の記入ミスや印鑑漏れなど間違いがあれば、本人へ差し戻し・再提出を通知しなければなりません。また、控除証明書が遅れて確認作業ができない…というケースも予想されます。
Webで申告書が提出されれば、担当者はすぐに記載内容を確認することができるので、作業時間も大幅に削減できます。もし入力ミスが発覚しても、すぐに修正依頼をかけられ、差し戻しのために電話連絡や説明を行う手間も省けます。控除証明書などの書類は、画像を添付してもらえば原本の到着を待たずに照合できます。

③ 年末調整計算の業務時間を大幅削減できる!

紙で申告書の提出を受けている場合、回収・内容確認後、申告書に書かれた情報を給与システムへ入力しなければなりません。本人の給与や税額に関わってくるため、総務担当者には正しく入力されているか慎重なチェックが求められます。
Webで申告書の提出を受けていれば、提出された時点で数字や必要な情報はデータ化されているため、給与システムとの連携が可能になります。また、総務担当者が改めて入力する必要もなくなり、「データ入力」という大きな負荷が軽減されます。

企業によっては8割以上業務にかかる時間を削減できたという例もあります。総務担当者が例年悩まされることを考えれば、「年末調整申告書の電子化」は業務時間の削減に大いに役立つものなのです。

300名規模企業なら15日→約2.5日に削減(OBC調べ)

申告書を提出する従業員の負担も軽くなります!

年末調整の申告書を電子化するメリットは、総務担当者の負担軽減だけにとどまりません。申告書を作成・提出しなければならない従業員本人にとっても大きなメリットがあります。

① Webを利用して、どこからでも申告できる!

Webを利用できるシステムであれば、パソコンやスマートフォン、タブレットなど、従業員が作業しやすいデバイス、場所で申告書に入力、提出ができます。
紙の申告書では、自宅に持ち帰ると「持ってくるのを忘れた」という理由が回収の妨げにもなりますが、インターネット環境があれば自宅からでも申告書を提出することができるので、提出の遅れを防ぎやすくなります。

② 必要最低限の項目のみ、ガイド機能と手順に従って入力すればミスなく提出できる!

申告書の提出にシステムを用いることで必須項目の入力を強制できれば、入力漏れを確実になくすことができます。また、前年度データが複写され人事・給与システムの社員情報や家族情報が連携されていると、従業員本人が入力する箇所は最小限で済みます。「保険料控除申告で支払い金額を入力すれば控除額が自動計算される」など数値を入力すれば計算項目が自動計算されるようになっていれば、電卓を片手に自分で計算する必要も無くなります。
各項目に何を記入するか説明された「ガイド機能」が付いていれば、複雑な申告書の書き方を理解していない従業員であってもミスなく情報入力し提出できるようになるでしょう。

このように、申告書を電子化しWebで管理するシステムを利用することで、従業員は自宅からでも迷わずに提出することができ負担も大きく軽減できるのです。

すぐ利用でき、部分的な導入にも対応できます!

とはいえ、従業員もパソコンやスマートフォンを日頃から使いこなしている人ばかりではないかもしれません。システムを導入すると聞いただけで抵抗を感じられてしまうと、「電子化」への切り替えに踏み切るのも難しいでしょう。
そんなときは、「部分的に電子化を導入」することから始められてはいかがでしょうか?

申告書の保管方法は、全従業員で統一する必要はありません。紙の申告書と電子データの申告書とに分かれても正しく保管できていればよいので、全社一斉切り替えが難しい場合は部分的に導入することも可能なのです。
例えば、パソコンやスマートフォンの操作に抵抗のある従業員が多い部署は従来通り「紙での提出」にして、普段からパソコン操作に慣れている従業員の多い部署は「Webでの提出」にすることもできます。「今すぐ全社統一は無理だけれど、ゆくゆくは全従業員を対象に申告書の電子化を」とお考えなら、試験的に限定した部署から導入してみる…などの取り組みもできます。

また、総務担当者としては、「手軽に導入して短期間で使い始めることができるのか」という点も気になるところでしょう。
年末調整の申告書を電子化するサービスはたくさん提供されていますが、Webを利用するクラウド型のサービスならサーバーの準備やインストールを必要としないので初期費用を抑えることができます。サービス料金も利用する期間や人数によって選べる利用料金で設定されているケースが多く、部分的な導入にも対応しやすくなっています。
現行の人事システムや給与システムと連携ができれば、導入時に従業員情報を登録する手間を省くことができるため、すぐに利用を開始することができるでしょう。

いますぐ申請すれば、今年から利用できます!

「年末調整申告書の電子化」については、所轄の税務署への申請が必要になります。
申請方法はいたって簡単。まず、「源泉徴収に関する申告書に記載すべき事項の電磁的方法による提供の承認申請書」という書類に必要事項を書き、税務署に提出するだけです。
この事前申請により、「扶養控除等(異動)申告書」をはじめとする年末調整の申告書をデータで保存することが認められます。年末調整に関わる一部の申告書および控除証明書はこの特例の対象となる申告書に含まれていませんが、原本の回収に先んじてデータで提出を受けることで年末調整業務の時間削減に活用することができます。
「源泉徴収に関する申告書に記載すべき事項の電磁的方法による提供の承認申請書」は税務署で受け取ることもできますが、国税庁のホームページからもダウンロードできます。
(詳細および申請書ダウンロードは下記リンク参照)

この申請書は、提出した月の翌月末までに税務署長から承認通知または承認しないことの決定通知がなければ、承認されたこととなります。(みなし承認)
ただし、急ぎ承認が必要な場合は直接税務署へ問い合わせ確認されることをおすすめします。

毎年、憂鬱になるほど多忙を極める年末調整業務。
今年は「年末調整申告書を電子化」する方法で、総務の年末調整業務の負担を減らす工夫を実践してみませんか?

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