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育児休業給付⾦とは|条件や支給額などの基礎知識と効率的な⼿続きのススメ

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従業員が育児休業を取得する際、関連する手続きに「育児休業給付金」があります。最近は、男性が育児休業を取得するケースも増えてきており、パパ・ママ育休プラスなどの制度も充実してきたため、以前に比べて対応する機会が増えてきていると感じている担当者も多いのではないでしょうか。

これまではあまり対応することがなかった企業でも、今後は育児休業給付金の手続きを行うことも増えてくるかもしれません。

そこで今回は、育児休業給付金について、申請の対象や、支給期間、支給額の計算方法など基礎知識を解説しつつ、手続きを効率よく進めるためのコツについてもご紹介します。

目次

育児休業給付金とは

育児休業給付金とは、出産・子育てのために育児休業を取得する従業員に対し、育児休業期間中に支給される給付金のことをいいます。育児・介護休業法で定められたもので、育児休業を取得しやすくし、いずれ職場復帰して仕事を続けられるようサポートすることを目的にしています。そのため、育児休業終了後の職場復帰を前提として雇用保険を財源として支給されることになっています。

実は、企業には育児休業中の従業員に賃金を支払う義務はなく、「育児休業中に給料を支払うか」どうかは自社の裁量に委ねられています。しかし、全く賃金が支払われない期間が発生すると、労働者の暮らしが成り立たなくなります。育児休業給付金は、「労働者の生活を守る」という観点からも重要な意味を持っているのです。

育児休業給付金を受けられる条件

育児休業給付金の支給対象者は、次の5つの条件を満たしていることが前提となります。

  1. ①雇用保険に加入していること。
  2. ②1歳未満の子を養育するために育児休業を取得すること。
    ※ただし、支給対象期間の延長に該当する際は、「1歳6カ月または2歳未満の子」の育児休業も対象となります。
  3. ③育児休業の開始日以前の2年間で、賃金支払基礎日数が11日以上ある月が通算12カ月以上あること。
  4. ④育児休業明け、職場に復帰すること。
  5. ⑤育児休業期間中、仕事に従事した日が1ヵ月に10営業日(営業日で超える場合は就業時間で80時間)以下であり、全日休業している日が1日以上あること。

雇用保険への加入は、正社員だけではなく、条件を満たせばパートやアルバイトなどの従業員も加入対象となりますので、すべからく育児休業給付金の対象となります。

※雇用保険の加入条件は、コラム「【雇用保険とは】加入条件や手続きなど労務担当者が押さえておきたい基礎知識」を参照ください。

また、育児休業給付金の支給対象は男女を問いませんので、育児休業を取得する男性にも支給されます。ただし、育児休業を開始した時点で、期間終了後に離婚することが予定されている場合は支給対象になりませんので、注意が必要です。

ただ、疾病や負傷などのために育児休業前の2年間に30日以上給与の支払いがなかった従業員は、条件③を満たせないことがあります。その場合は、「2年間」に給与支払いのなかった日数を足した月日(最大4年)が条件となります。
2020年8月1日以降に育児休業を開始した従業員については、賃金支払基礎日数が11日以上ある月が通算12カ月ない場合、完全月(育児休業開始日から1ヵ月ごとに区切った期間)で賃金支払の基礎となった時間が80時間以上の月を1ヵ月として算出することになります。

育児休業給付金の支給期間

育児休業給付金が支給される期間は、基本的には「育児休業開始⽇(産後休業終了の翌⽇)から⼦が1歳の誕⽣⽇を迎える前々⽇まで」となり、原則2カ月に一度、2ヵ月分が一括で支給されます。

例えば、2020年12月9日に出産した場合、育児休業の開始日は2月4日になります。その日を起点に、子供が1歳の誕生日を迎える2021年12月9日の前々日、つまり、2021年12月7日までが育児休業給付金の対象期間となります。また、支給単位の期間も、育児休業開始日の2月4日から数えて1ヵ月ごとを単位として計算されます。

出典:厚生労働省 リーフレットPDF
「育児休業給付の内容及び支給申請手続きについて」より

出産日から8週間は、「産後休暇」にあたるため育児休業給付金の対象とはなりませんが、男性の場合は配偶者の出産日当日から育児休業の取得が可能になるため(パパ休暇制度)、育児休業開始日が産後8週間以内でも育児休業給付金が支給されます。
また、育児休業給付金は1回の育児休業に対して支給されるので、双子など対象となる子供の数には影響しません。(実子・養子の区別もありません)しかし、同一の子に対して2回以上育児休業を取得した場合は、2回目以降は支給対象外となります。(パパ休暇制度を利用した男性の場合は、同一の子でも育児休業の再取得ができ、条件を満たせば支給対象となります)
育児・介護休業法では、保育園に入所できないなどの理由がある場合、子供が1歳半(最大2歳)になるまで育児休業を延長することができます。そのため、育児休業給付金も延長して支給することが可能になっています。

※育児休業の延長に関する条件・手続きについては、コラム「【育休・復職手続き】総務担当者が押さえておきたい、出産した従業員への会社の対応・手続き」

育児休業給付金の計算方法

育児休業給付金の1ヵ月(支給単位期間)の支給額は、次の計算式をもとに算出します。

育児休業開始日から6ヶ月間

賃金月額 × 67%

育児休業開始日から6ヶ月経過後

賃金月額 × 50%

賃金月額は、「育児休業を開始した時点の賃⾦⽇額×⽀給⽇数」で算出します。育児休業が終わる月以外は支給日数を30日で計算し、育児休業終了日を含む月は終了日までの日数で計算することになります。
例えば、育児休業が始まる時点での賃金月額が30万円の場合、開始後6ヶ月間は、30万円の67%、つまり1ヵ月20万1千円が支給されることになります。その後は、30万円の50%にあたる15万円が支給されます。

ただし、育児休業期間中、仕事に従事した場合は注意が必要です。育児休業中でも、一時的または臨時で仕事をすることは認められていますが、育児休業給付金の支給期間中に支払われた賃金がある場合は、支払った賃金に応じて給付金が減額されます。また、育児休業期間の賃金が賃金月額の8割以上になると育児休業給付金は支給されません。

なお、育児休業給付金は非課税となるため、所得税、翌年度の住民税は対象外となります。育児休業中の社会保険料は免除となり、給与支払がない場合は雇用保険料も発生しません。

育児休業給付金の申請方法・申請先・提出期限

育児休業給付金の支給申請手続きは、原則として雇用者である企業が行います。
従業員が育児休業を開始したら、「育児休業給付受給資格確認票・(初回)育児休業給付金支給申請書」と「雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書」を管轄のハローワークに提出します。

出典:ハローワークインターネットサービス

手続きの際には、賃金台帳や出勤簿、母子手帳など育児を行っている事実を確認できる書類といった、記載内容を確認できる書類も添付する必要があります。また、申請書類には、マイナンバーの記載や本人の署名・押印も必要になります。ただし、企業・従業員双方の合意のもと「記載内容に関する確認書・申請書等に関する同意書」を作成・保存すれば、本人の署名・押印は省略することができます。

提出期限は、育児休業開始日から4ヵ月経過後にあたる月の月末までとなっています。
例えば、育児休業を7月10日に開始した場合、4ヵ月経過後にあたる日は11月9日になるため、提出期限は11月30日となります。
2回目以降は、2ヶ月に1回、ハローワークが指定する申請日に「育児休業給付金支給申請書」を提出することで、給付金が支給されます。2回目以降の支給申請書を提出する際にも、賃金台帳や出勤簿など、書類の記載内容を確認できる書類も添付が求められます。

2回目以降も原則として企業が行いますが、従業員本人が自ら申請を希望したり、企業が手続きを行えない事情が発生したりする場合は、本人が提出することもできます。

育児休業給付金の支給申請には電子申請がオススメ!

「育児休業給付受給資格確認票・(初回)育児休業給付金支給申請書」は、ハローワーク窓口で用紙を受け取るか、ハローワークインターネットサービスからもダウンロードできるほか、電子申請も可能です。
労働保険や社会保険の電子申請は、2021年4月現在、特定の法人に対してのみ義務化されていますが、デジタル庁の創設をはじめ政府によるデジタル改革が進められている状況下では、近い将来全ての企業に電子申請が義務づけられることも想像に難くありません。今のうちに電子申請に慣れておくことも必要でしょう。
ましてや、コロナ禍によって働き方も大きく変貌しています。担当者が手続きのために出社しなくても、業務を進められるような仕組み作りは、これからの企業にとって必要不可欠です。

そこでお勧めしたいのが、従業員から情報をデータで収集でき、かつ、電子申請にも対応するクラウドサービスです。
例えば、奉⾏Edge労務管理電⼦化クラウドは、従業員は産前産後休業の申請や出産の報告、育児休業の申請をパソコンやスマートフォンから行うことができるクラウドサービスです。男性が育児休業を取得する場合や、育児休業給付金を給与・賞与口座とは別の口座で受け取りたい場合などにも対応しており、従業員が申請した情報から「育児休業給付金支給申請書」を自動作成し、e-Govを使わなくてもそのまま電子申請することができます。

マイナポータル申請APIにも対応しているため、マイナンバーで紐付いていれば、マイナポータル申請APIを介して電子申請できるようになっています。2020年11月からは、健康保険組合でも電子申請が可能になったため、行政手続きだけでなく年金機構や健康保険組合への手続きも電子申請で行えます。

こうしたクラウドサービスを利用すれば、従業員の情報をデータで情報収集でき、かつ、産前産後休業手続きから育児休業手続き、育児休業給付金まで、一連の手続きを電子申請で行えるようになるので、担当者は情報を転記したり書類をまとめて郵送や窓口に出向いたりする必要がなくなります。

おわりに

福利厚生が充実している企業では、独自にワーキングママのための支援制度を設けているケースも見られます。一方で、「育児休業中は無給」としている企業も多くあり、育児休業中の対応は企業によって大きく異なります。
育児休業中の従業員を無給にすること自体は違法ではありませんが、従業員にしてみれば、働いていないだけに育児休業中の生活面への不安は拭えません。育児休業給付金は、そうした従業員の生活を支える大事な資金源になります。

とはいえ、条件確認や申請手続きなど業務が複雑になりやすいため、しっかり内容を確認し、従業員が不安に感じないよう適切に対応することも大切です。
奉⾏Edge労務管理電⼦化クラウドなら、あらかじめ実務を踏まえた業務シナリオが用意されているため、シナリオを順にクリックしていくだけで、誰でも迷わず、確実に手続きを進めることができます。
業務経験の浅い担当者でも、在宅勤務などで出社できない状況下での業務遂行でも、従業員のために負担なく、遅延なく、ミスなく育児休業給付金の手続きを進められるよう、こうしたクラウドサービスを活用してはいかがでしょうか。

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