<img height="1" width="1" style="display:none" src="https://www.facebook.com/tr?id=362401971885638&amp;ev=PageView&amp;noscript=1">

DXとは?デジタル化との違いや中小企業が今すぐ始められるポイントをわかりやすく解説

このエントリーをはてなブックマークに追加
pic_post171_main

現在、様々な企業でDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進が求められています。

しかし、そもそもDXとは何か、そしてどう取り組めばいいのか、「分かるようで分からない」という声も聞かれます。つい数年前までは「デジタル化」を求められていたのに、自社の環境が整わないままに「DXが急務」と言われても、戸惑いを隠せないのも当然でしょう。

そこで今回は、今さら聞けないDXの意味や、「デジタル化」との関係、特に中小企業や小規模事業者にとって、すぐにも始められるDXの取り組み例についてもご紹介します。

目次

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは

デジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation=以下「DX」)は、「デジタル技術による変革」を表す言葉です。
スウェーデンのウメオ⼤学教授であるエリック・ストルターマン⽒が2004年に提唱した概念で、「ITの浸透によって、人々の⽣活をあらゆる⾯でより良い⽅向に変化させること」と定義されています。その後2010年頃から、「デジタル技術とデジタル・ビジネスモデルを⽤いて組織を変化させ、業績を改善する」というビジネス視点で捉えた概念が登場し、世界中で取り組まれるようになりました。
日本では、2018年に経済産業省がまとめた「DX推奨ガイドライン」で次のように定義されており、現在の日本におけるDX推進の基礎になっています。

■DXの定義

企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。

経済産業省 資料PDF
「デジタルトランスフォーメーションを推進するための ガイドライン(DX推奨ガイドライン)」より

「攻めのDX」「守りのDX」と、「デジタル化との関係」

DXには、「攻めのDX」と「守りのDX」があると言われています。
「攻めのDX」とは、デジタル技術を使って新しい製品やサービス、ビジネスモデルなど提供価値を高めることで、顧客を中心としたステークホルダーに向けたデジタル戦略を指します。「攻めのDX」の代表例には、例えば通販サイトに見られるレコメンド誘導や、AIを利用した問い合わせ対応の自動化などが挙げられます。
対して「守りのDX」は、業務処理の効率化や省力化など、自社内の業務プロセス、組織構成をデジタル技術で改革することを指し、「社内DX」とも表現されます。

こう説明されると、多くの人は

「DXは “デジタル化”と何が違うのか?」

と疑問を抱くことでしょう。
その答えは、DXとデジタル化の「目的の違い」にあります。

デジタル化とは、簡単に言えば「デジタルに置き換えること」です。従来の設備や仕組みにデジタル技術を活用することはDXと同じですが、デジタル化の場合、目的はあくまで「業務の効率化」にあります。
一方DXでは、「DX推奨ガイドライン」にあるように、目的は「競争力を高める」ことにあります。「攻めのDX」は当然ですが、「守りのDX」も、従業員の生産性を上げて競争力強化を図るための社内改革と捉えることができます。
例えば、紙の書類を廃止しデータ化することは、業務効率を上げるための「デジタル化」ですが、それによって承認プロセスも電子化したり、データが自動的に複数のシステムで共有・活用できたりすると、業務負担が軽減して担当者は本来従事すべき業務に時間を使うことができるので、生産性向上につながる「DX」となります。
また、デジタル化よる業務の省力化で削減できた経費を「攻めのDX」戦略に充てることで、さらなる競争力強化も可能になります。

DXに欠かせないデジタル技術には、クラウドやICT、IoT、AI、API、RPA、5Gなど、時代とともに進化する最新技術が全て該当します。特に、様々なデジタル技術をつなげることができるクラウドは、DXに必須のデジタルツールです。つまり、業務効率を上げるために導入したクラウドサービスも、様々なシステムやデータと連携させパワーアップさせることで、生産性向上を高めるDXツールとして活かせるのです。

DXだけに注目すると、とても大変な取り組みのように感じやすいですが、「クラウドサービスで業務をデジタル化した先にある、もっと生産性を上げる方法」と考えれば、取り組みやすいのではないでしょうか。

「中小企業こそDXが必要」と言われる理由

日本でDXが注目されるようになったのは、2018年に発表された「DXレポート〜ITシステム『2025年の崖』の克服とDXの本格的な展開〜」がきっかけです。このレポートで、日本企業におけるIT活用の脆弱性や、業界によってはデータを活用しきれない企業が競争から取り残されていくことが浮き彫りになり、老朽化した基幹システムや、セキュリティリスクの上昇などが指摘されました。

※ 詳しくは、コラム「 DXの足枷「2025年の崖」への最適解とは?気づいた企業は始めています!」も参照ください。

そのため、DXへの取り組みは、これまで大手企業を中心に進められてきましたが、最近は「中小企業こそDXが必要」とも言われています。行政でも、中小企業がDX推進に活用できる助成金や補助金を用意し、取り組みを後押ししています。
なぜ今、このように中小企業のDX推進が求められているのでしょうか。その理由は、次のような中小企業の課題解決策としてDXが活かせることにあります。

①業務プロセスの改善、効率化の促進に

中小企業は、人材や設備投資など活用できるソースが少ないため、労働生産性を上げるには業務の効率化が欠かせません。
DXに取り組むと、業務のデジタル化は必然となります。属人化した業務を自動化・標準化できたり、業務の非効率を見直すきっかけになったりと、自然と従来の業務プロセスにメスを入れることができます。

②人材不足問題の解決策に

労働人口の減少により、多くの中小企業が人材不足・人材確保に頭を抱えています。
社内にDXが進むと、定型業務は自動化され、業務の省力化が実現します。また、業務環境がクラウドに構築されるため、テレワークや在宅勤務が実現しやすくなり、多様な働き方にも対応できるようになります。優秀な従業員の維持・定着にもつながり、「働きやすさ」は企業の新たな魅力にもつながるでしょう。

③市場競争力の強化に

DXは、業務プロセスの改革だけでなく、社内に張り巡らされたデジタル網を駆使して戦略立案力や開発力の強化も容易に進めることができ、スピーディーな経営判断も可能にします。
DXによって様々な新しい価値向上にチャレンジできれば、新戦略に取り組みにくいと感じている中小企業でも、世界に通じる競争力を持つことができるようになります。

④BCP対策の体制強化に

ここ数年、日本は水害や地震など自然災害が発生しやすくなっており、非常事態に対する備えはどの企業にとっても重要な課題となっています。しかし、BCP対策には膨大なコストが発生する可能性があります。
DXを推進する中で、セキュリティの万全なクラウドを利用すれば、クラウド上に機密情報や顧客情報などの企業情報を保管することができ、自然と緊急時の事業継続体制をとりやすくなります。

中小企業が取り組みやすいDX事例

ニュースなどで話題になっているDXの事例は大企業によるものが多く、「中小企業には参考にしづらいものばかりだ」と感じている人も多いのではないでしょうか。
そこで、中小企業でも始めやすいDXとして、社内で活かせる取り組み事例をご紹介しましょう。

●行政手続きの電子化

行政が進めている電子申請や電子申告は、「業務担当者を面倒な手続きから解放」することを目的としたDXの1つです。
電子申請や電子申告は、e-Govやe-Taxなど行政のシステムを使うことになりますが、現在、市場では行政システムと自動連携できるクラウドサービスがたくさん提供されています。
中には、奉行Edge労務管理電子化クラウドのように、従業員のやり取りを電子化し、その情報をそのまま活用して、雇用保険や健康保険、厚生年金保険などの電子申請が行えるシステムもあります。こうしたシステムを利用すれば、紙でのやり取りをなくし、かつ業務プロセスを標準化・効率化することが可能になります。
特に、マイナポータルとも連携できれば、マイナンバーによって簡略化できる手続きにも対応するので、さらに業務時間の削減につながります。

●電子請求書の導入

昨今注目を集めている電子請求書も、DXに含まれます。
例えば、奉行Edge請求管理電子化クラウドのように、販売管理システムのデータをもとに請求書を自動作成しデータで送信すれば、請求書の作成から発送までの業務が簡略化できます。クラウドサービスなので、在宅勤務やテレワークでも対応し、働き方の多様化にも役立ちます。
また、EDIによるデータ送信なら、取引先のシステムにもデータを自動で取り込むことができ、相互の業務効率の向上に貢献することができます。2023年に導入予定の「電子インボイス」も、受領した請求書データを自社システムに取り込んで自動仕訳できる標準規格が検討されており、実現すればDXとしても効果が期待されます。

※ 電子インボイスについては、コラム「電子インボイスとは?「Peppo(ペポル)」とは?2023年インボイス制度後の業務にもたらすメリット」を参照ください。

●他部署とのデータ連携

例えば経理部門では、部署ごとに管理しているExcelデータをもとに業務を行うケースがたくさんあります。そうしたデータを自動で会計システムに取り込むことができれば、紙の書類をみながら担当者が手作業で入力する必要がなくなります。
各部門でデータ連携できるクラウドサービスを使えば、外出先や倉庫と事務所など離れた場所とのやり取りも容易になり、情報の更新も自動で行えるので、部門間の連携スピードが飛躍的にアップします。また、常に最新に情報が閲覧できるので、経営判断もスピードアップが望めます。

●電子契約サービスの導入

最近の「脱ハンコ」「ペーパーレス化」の流れから生まれたDXツールに、電子契約クラウドサービスがあります。
紙とハンコは、伝統的な業務プロセスではありますが、それに固執して契約のプロセスが遅れてしまうと、ビジネスチャンスの損失にもつながりかねません。
電子契約では、ハンコの代わりに電子署名を使うことによって、契約プロセス自体もデジタル化することができます。業務の効率化はもとより、契約プロセスや進捗をいつでも確認できるので、遅延や機会損失など致命的な損失を防ぐことにも役立ちます。

●働き方の標準スタイルになったリモートワーク

DXによって業務の中心がクラウド環境になれば、在宅勤務やテレワークも実現しやすくなります。新型コロナウイルスの影響でリモートワーク中心に切り替えた企業の中には、オフィスの縮小化に踏み切ったケースも出ています。
オフィスの縮小化は家賃などの経費削減につながり、その分を事業拡大や開発資金に充てるなど、企業成長に有効な投資に回すことができます。
また、リモートワークが働き方の標準になったことで、「場所や環境などに縛られずに働ける」地方に移住する従業員が現れた企業もあります。DXは、優秀な人材の定着や新たな人材採用にも貢献するようです。

中小企業のDX実現のカギは「データ化」と「スモールスタート」

DX推進には、「どのように競争力を上げるか」という目的がしっかり見えていることが重要になります。とはいえ、大きすぎる目標は達成までに時間もかかりやすく、途中で断念することにもなりかねません。
中小企業がまずDXに取り組むなら、自社内でコントロールできる「守りのDX」から始めるのがよいでしょう。その際、確実にDXを実現させるために押さえておきたいポイントが2つあります。

1つは、「データ化」です。
すでに業務に必要な情報の多くはデータで存在していることが分かっていますが、今、何がデータ化されていて、何がデータになっていないか(=紙のままか)を把握することは、「業務のデジタル化」の第1歩となります。
そして、それらのデータを上手く活用することで、手作業になっている業務プロセスをデジタルに置き換えることはできないかを検討してみましょう。例えば、勘定奉行クラウドのようなクラウド型の会計システムなら、金融機関の取引データを自動連携で取り込んで簡単に自動仕訳することができます。奉行Edge勤怠管理クラウド給与奉行クラウドのように、クラウドを介してデータを自動連携できれば、転記作業もなく業務を完了させることができます。

ただし、いきなり全ての業務をデジタル化するには、膨大な労力や時間、多額の設備投資が必要になります。そこで、2つめの「スモールスタート」が重要となります。

まず、デジタル化することで効率化できると思われる業務の中から、どれか1つでデジタル化してみます。業務のやり方を従来のまま変えずに、手作業をデジタルに置き換えることから始めると、デジタル化に不安を覚えたり戸惑ったりすることも減らすことができます。そして、徐々にデジタル化する業務を増やしていけば、無理な負担をせずともデジタル環境を広げることができます。
DXに必要不可欠なのは、最新技術を取り入れることが可能な“デジタル環境”です。他社や大手企業の動向に惑わされず、自社のペースで少しずつ、業務プロセスをデジタルに置き換えていくことが、DX推進の要となるでしょう。

おわりに

世界中がデジタルシフトしている時代に、日本企業が市場競争で優位に立つには、日本経済を支えている9割を占める中小企業が率先してDXを進めることがカギとなります。

DXにおいてのデジタル化はあくまで“手段”ですが、デジタル化なくしてはDXの推進はあり得ません。「まだまだ自社には・・・」と敬遠せず、できるところからデジタル化を進め、少しずつDXを実現させてみてはいかがでしょうか。

関連リンク

こちらの記事もおすすめ

新規CTA