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雇用保険被保険者資格喪失届の書き方・添付書類など提出時の注意点

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企業は人を雇い入れた際、従業員を雇用保険に加入しなければなりませんが、その従業員が退職するときは「雇用保険被保険者資格喪失届」を所轄のハローワークに提出し、雇用保険から外す手続きをしなければなりません。「雇用保険被保険者資格喪失届」の提出が遅れると、企業が刑事罰に処せられることもあります。また、届け出る際には添付書類の提出も必要になるなど、注意する点がいくつかあります。
そこで今回は、「雇用保険被保険者資格喪失届」の書き方や提出方法、添付書類など、手続きに必要な注意点についてご紹介します。

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目次

「雇用保険被保険者資格喪失届」は退職時以外にも提出が必要!

「雇用保険被保険者資格喪失届」は、雇用保険の被保険者が事業所を「退職したこと」を届け出る書類であり、退職者が雇用保険の基本手当(以下「失業給付」)を受給するまでに必要な書類の1つです。
企業は、正社員・契約社員・パート・アルバイト等の呼称に関わらず、一定の条件※を満たせば、従業員を雇用保険に加入させなければなりません。当然、雇用保険に加入している従業員が退職する場合は、必ず企業が「雇用保険被保険者資格喪失届」を提出することになります。

※雇用保険の加入条件についてはOBC360°コラム「これで安心!雇用保険被保険者資格取得届の書き方と申請時の注意点」を参照ください。

「雇用保険被保険者資格喪失届」の提出は、退職時以外でも雇用保険から脱退する場合に必要となります。
具体的には、以下のような場合が想定できます。「退職ではないから」と安易に考えず、手続きを忘れないように注意しましょう。

<退職以外で「雇用保険被保険者資格喪失届」の提出が必要なケース>

  1. ①週の所定労働時間が20時間未満となった場合(臨時的・一時的な場合を除く)
  2. ②労働者が死亡した際
  3. ③労働者が法人の役員になった際
  4. ④被保険者として取り扱われた兼務役員が従業員としての身分を失った場合
  5. ⑤他事業所へ出向になったとき
    ※ただし、出向元と出向先のどちらと雇用関係が発生しているかで変わります。

最近は定年後の雇用拡大が広がり、これまで対象とされなかった65歳以上の従業員についても、「高年齢被保険者」として雇用保険の適用対象になっています。彼らが退職・死亡等によって雇用保険から外れる際も、同様に「雇用保険被保険者資格喪失届」を提出することになります。

なお、「雇用保険被保険者資格喪失届」の提出と同時に「雇用保険被保険者離職証明書」の提出も必要です。「雇用保険被保険者離職証明書」については、OBC360°コラム「離職票の書き方を解説 | 雇用保険被保険者離職証明書の記入例・提出時の注意点」を参照ください。
また、これらの届出を行わなかった場合、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科されることがあります(雇用保険法第83条)ので注意しましょう。

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「雇用保険被保険者資格喪失届」の書き方

「雇用保険被保険者資格喪失届」は、様式が定期的に更新されます。
ここでは、2024年7月現在ハローワークで受け取れる「様式第4号」を参考に、「雇用保険被保険者資格喪失届」の書き方について解説しましょう。

※出典:ハローワークインターネットサービス「雇用保険被保険者資格喪失届 利用上の注意」より

(1)個人番号

退職者のマイナンバーを記載します。その際、必ず利用目的を本人に伝えた上で番号確認と本人であることの確認(身元確認)を行ってください。

(2)被保険者番号

雇用保険被保険者証に記載されている被保険者番号を記載します。ただし、1981年7月6日以前に発行された被保険番号は16桁あり、現在の交付番号と異なります。その際は、被保険者証の下段の10桁の数字を被保険者番号として記載し、残りの一枠は空欄とします。

(3)事業所番号

自社の事業所番号を記載します。

(4)資格取得年月日

雇用保険に加入した年月日を記載します。

(5)離職等年月日

被保険者であった最終日を記載します。通常は、最後に就労した日を記載しますが、退職や移籍出向、役員就任、病気や怪我などで長期欠勤していた場合などは「労働者として拘束していた最後の日」を、死亡による喪失の場合は「死亡年月日」を記載します。
記載に関しては、元号は該当する番号を選択し、「−」に続けて年月日を記載します。例えば、最終就労日が「令和2年3月30日」であれば「5−020330」と記載します。

(6)喪失原因

資格を喪失する理由について、区分にしたがって該当する番号を記載します。
区分の意味は、以下ようになっています。

<喪失原因の区分>

  1. 離職以外の理由
    死亡、在籍出向(出向先で被保険者になる場合)、出向元へ復帰など離職以外の理由
  2. 3以外の離職
    自己都合退職や定年退職、役員就任、契約期間満了、企業の都合によらない解雇など、3に当てはまらないもの
  3. 事業主の都合による離職
    企業の都合による解雇、希望退職者の募集など企業の勧奨による任意退職等

ただし、天災などにより倒産した際の解雇は、3ではなく2に該当します。
また、在籍出向者が出向先で被保険者となり、出向元での被保険者資格を喪失する場合は「1」を選択します。移籍出向を行うために出向元での被保険者資格を喪失する場合は、出向元での雇用関係が終了することになるため「2」を選択します。

(7)離職票交付希望

離職票の交付を希望する場合は、「1 有」を選択します。

(8)1週間の所定労働時間

離職等年月日現在の1週間の所定労働時間を記載します。

(9)補充採用予定の有無

当該者が退職するにあたり、従業員を補充採用する見込があれば「1 有」を記載し、無ければ空白にします。

ここもチェック
退職する従業員が外国人労働者の場合にも利用できます

退職する従業員が外国人の場合、この様式を持って「外国人雇用状況の届出」に替えることが可能です。その際は、所定の枠内に、在留カードに記載されているローマ字氏名、国籍・地域、在留資格、在留期間等を記載します。

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「雇用保険被保険者資格喪失届」の作成・提出の注意点

「雇用保険被保険者資格喪失届」は、事業所のある管轄のハローワークに提出します。
提出期限は、被保険者でなくなった日の翌日(従業員が退職した日の翌々日)から10日以内となります。提出が遅くなると、退職者が失業給付を受け取る際に不利益を被る可能性もあるので、できるだけ早く手続きをしましょう。

「雇用保険被保険者資格喪失届」は、ハローワークのホームページからもダウンロードすることができます。「様式のみの印刷」と「内容を入力して印刷」の2つの方法から選択できます。ただし、以下の内容が条件となります。

<ダウンロードした様式を使用する際の注意点>

  • A4は白色用紙であること
  • 等倍(100%)で印刷すること
  • 読取時の基準マーク(3点の■)が印刷できていること
  • 印刷した様式が用紙に対して極度に傾いていないこと
  • 文字や枠線にかすれがない、2重に印刷されていないこと

提出された届出は、機械によって読み取られます。その際には3点の■のマークを基準とするため、フォーマットが正しく印刷されていないと、受理されないこともあります。ダウンロードした様式を使用する際は、3点の■がきちんと印刷されているかもチェックするようにしましょう。

また、提出時には以下の添付書類が必要です。

  • 出勤簿
  • 退職辞令発令書類
  • 労働者名簿
  • 賃金台帳
  • 雇用保険被保険者離職証明書(離職票の交付を希望するとき)
  • 離職理由が確認できる書類(退職届など)

※「雇用保険被保険者離職証明書」については、OBC360°コラム「離職票の書き方を解説 | 雇用保険被保険者離職証明書の記入例・提出時の注意点」を参照ください。

書類の提出は、ハローワークの窓口で手続きできるほか、郵送、オンライン申請も可能です。

■窓口の場合

事業所のある管轄ハローワークの雇用保険の窓口に届出書を持参して手続きを行います。その際「雇用保険被保険者離職証明書」も同時に提出し、確認・受理されたら「離職票-1」「離職票-2」を受け取ります。この2枚の離職票は、退職者に速やかに渡すようにします。

■郵送の場合

管轄ハローワーク宛に、「雇用保険被保険者離職証明書」と添付書類とともに郵送します。ただし、マイナンバーを記載していることから一般郵便での送付はできません。特定記録や簡易書留など、受け取りを確認できる方法で郵送しましょう。
また、受理後に発行される「離職票-1」「離職票-2」は郵送されることになるため、特定記録もしくは書留など希望する郵便種類を明記し、料金分の切手を貼付した返信用封筒を忘れずに同封しましょう。ただし、返送には多少時間がかかります。
届き次第、「離職票-1」「離職票-2」は速やかに本人に渡しましょう。

■オンライン申請の場合

「雇用保険被保険者資格喪失届」は、電子政府の総合窓口「e-Gov」から電子申請することもできます。
「e-Gov」での申請は、「離職票交付あり」「離職票交付なし」のどちらの場合も申請が可能です。また、内容を証明する添付資料も、PDFファイルなどで添付できます。
申請後は、以下の4点が電子公文書としてダウンロードできるようになります。

<電子公文書として交付されるもの>

  • 離職票-1 兼 資格喪失確認通知書(被保険者通知用)
  • 離職票-2
  • 資格喪失確認通知書(事業主通知用)
  • 離職証明書(事業主控)

「離職票-1」「離職票-2」は、速やかに退職者本人に渡します。「資格喪失確認通知書(事業主通知用)」と「離職証明書(事業主控え)」は企業が保管します。
ただし、電子申請対応のシステムを利用せずに、直接「e-Gov」から手続きを行う際は、利用に際しパソコン環境の準備が必要です。詳しくは電子政府の総合窓口「e-Gov」ホームページを確認ください。

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2020年4月に特定の法人において社会保険・労働保険の電子申請が義務化されたことから、今市場で提供されている労務管理系システムはすでに電子申請対応型が主流となっています。

OBCの「奉行Edge 労務管理電子化クラウド」もその1つで、雇用保険番号など雇用保険に関する情報を一元管理し、申請に必要な情報をワンタッチでミスなく届出書として自動作成できます。必要な添付書類もカンタンに収集しデータ化できるので安心です。もちろん電子申請にも対応しているので、窓口へ出向く手間も郵送の手間もかからず、業務時間の大幅な短縮化が図れます。

今はまだ「特定の法人」のみとなっていますが、ゆくゆくは中小企業なども含めた全ての企業に対し、電子申請が義務化されることは想像に難くありません。
雇用保険については多くの手続きがあり、特に労働者の流動性が高まっている現代において資格取得・資格喪失に関する手続きは頻度も多くなってきています。電子申請に対応したシステムは、現状の業務効率改善だけでなく、将来的にも有効であることは間違いありません。

従業員が退職することになると、担当者は通常業務の合間を縫って、様々な退職手続きを速やかに行わなければなりません。「雇用保険被保険者資格喪失届」は、退職者が失業給付の手続きに必要な重要な書類ですから、不備や遅延などが起こるのは避けたいものです。
これからは、電子申請対応システムを有効に活用して業務を効率化しつつ、スピーディーかつ的確に手続きする方法を検討してみてはいかがでしょうか。

 

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