請求書の発行日やタイミングの決め方とは?請求書の発行業務を効率的に進める方法

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請求書は、ビジネス上また会計処理上、重要な書類の1つです。取引先とのトラブル回避にもなるため、請求書にはいくつか記載ルールがあります。中でも「日付」に関しては、迷いやすい項目の一つではないでしょうか。
今回は、請求書の発行日の決め方やタイミングの取り方など、日付に関する基礎的なルールを解説しつつ、忘れずに発行するためのコツをご紹介します。

目次

請求書は発行しなければいけないもの?

請求書は、販売した商品や提供したサービスの対価を取引先に請求するために発行される書類です。しかし、請求書の発行そのものは、法律で義務付けられたものではありません。

民法第522条には、「契約の成立には、法令に特別の定めがある場合を除き、書面の作成その他の方式を具備することを要しない」とあります。つまり基本的には、契約内容に相手方が承諾すれば、書面がなくても契約は成立することになります。
一方、消費税法では、消費税の仕入税額控除を受けるためには課税仕入れなどに関する帳簿や請求書等を保存しておかなければならない、というルールがあります。ただし、この要件は、取引したことを示す内容を証明するためのものであり、請求書に限定されているわけではありません。
このように、請求書は法令上必ず発行しなければならないものではないのです。

それでも企業が請求書を発行するのは、請求漏れや金額に対する認識のずれを防止するためでもあります。契約内容や対価をしっかりと残しておけば、取引先とのトラブル回避につながりますので、可能な限り発行しておくのが望ましいでしょう。

なお、仕入税額控除を受けられる請求書等には、次のように記載ルールがあります。

国税庁PDF「消費税のあらまし」第8より

(注10)
小売業、飲食店業、タクシー業等不特定多数の者に対し資産の譲渡等を行う事業者から交付を受ける書類で、これらの事業に係るものについては⑤の記載が省略されていても差し支えありません。

出典:国税庁PDF「消費税のあらまし」第8より

現在は「区分記載請求書等保存方式」が採用されていますが、2023年10月以降はインボイス制度がスタートし、記載事項も次のように追加されます。

国税庁PDF「適格請求書等保存方式 の概要」より

※「登録番号」とは、適格請求書発行事業者の登録番号を指します。

出典:国税庁PDF「適格請求書等保存方式 の概要」より

請求書の発行日や支払日はどう設定する?

請求書に記載する「日付」には、「発行日」と「支払日」があります。
請求書は、一般的には商品購入やサービス提供が完了したタイミングで発行しますが、この日付の設定をどうするか、悩んだことのある担当者も多いのではないでしょうか。

請求書に記載する日付に大きく関連する「対価の支払い」には、通常「都度方式」「掛売方式」の2つの方法があります。

  1. 都度方式
    取引が発生して商品販売やサービス提供が終了したタイミングで請求書を発行する
  2. 掛売方式
    1ヵ月単位など決まった期間に何度も取引を行う場合にまとめて請求書を発行する

「発行日」は、仕入税額控除の要件にある「取引年月日」、つまり取引が実際に行われた日を記載することになります。都度方式の場合は、取引が終了した日が請求書の発行日となりますが、掛売方式の場合は、実際の取引終了からしばらくして請求を立てることになるため、「債権が発生した日」として取引先の締日にあわせるのが一般的となっています。
もし「発行日」の記載がないと、いつの取引に対する請求なのかが不明瞭になり、仕入税額控除の対象外になるだけでなく、代金回収に支障を来す可能性もあります。また、税務署監査で「架空取引」だと疑われる可能性もあるため、取引先にも迷惑をかけてしまうかもしれません。たかが日付ですが、「発行日」の記載忘れがないよう、送付前にはしっかり確認しておきましょう。

また「支払日」については、「下請代金支払遅延等防止法」で「給付を受領した日(役務の提供を受けた日)から60日以内で、かつ出来る限り短い期間内に定める」ことが義務づけられています。支払日が提示されないなど確認できない場合は、こうした法令に基づいて設定しておくと良いでしょう。
特に掛売方式の場合、「月末締め・翌月払い」「月末締め・翌々月10日払い」など企業の支払サイトによって異なるため、前もって取引先に確認しておくことが大切です。確実に代金を回収するためには、請求書には都度記載しておくのもよいでしょう。
ただし、取引先の決算期前後に請求書をやり取りする場合、期ズレを防ぐため、先方から修正を依頼されることもありますので、取引先の決算期にも注意しておくと安心です。

請求書を再発行する場合は「日付」はどうすればいい?

請求書の送付後に、請求書を再発行する場合があります。

自社が記載内容に誤りが発覚した場合は、「再発行」が原則になります。
特に記載ミスが多くなりやすいのは、ケタ数・単価・数量などの数字関連や取引内容の明細です。請求書は、記載ミスの箇所に二重線を引いたり、訂正印を押したりなどは認められませんので、作成中に注意することはもちろんですが、発行前にしっかりと確認することが大切です。
その他、請求書の紛失や支払期限変更など取引先からの要請で修正が発生した場合も、再発行で対応することになります。

請求書を再発行する場合は、1通目の請求書と混同しないよう、書面のどこかに「再発行分」などと記載し、「この書類が正しい内容の請求書」だと分かるようにしておくことが重要です。そして、請求書データの控えも、訂正前と訂正後の両方を区別できるように残しておきましょう。

このとき、再発行した請求書の「発行日」は、「再発行分」と明記することになるため、基本的には訂正前の請求書と同じ発行日で構わないとされています。もし再発行日を改めて記載する場合は、欄外など分かるところに修正前の発行日も記載しましょう。
また、支払期限が過ぎてから再発行を依頼された場合、支払期限まで変更する必要はありません。契約時に延滞利息の取り決めをしている場合は、延滞利息がつく旨を請求書に追記した上で支払期限を変更することもあります。このときの期限延長の目安は、一般的には2週間~1ヵ月程度が望ましいとされています。

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請求書の発行業務には、「記載事項に抜け漏れはないか」「適切なタイミングに送れるか」「請求し忘れはないか」など、配慮すべき点が多々あります。
都度方式の場合、請求書発行業務の煩雑化は容易に想像がつくことでしょう。
掛売方式であっても、取引先が多くなればなるほど支払サイトの種類も増え、それぞれに対応しながら請求書を発行しなければならず、手作業で請求書を発行するのは時間も手間もかかります。

最近は、請求書の発行をクラウドサービスに切り替える企業が増えています。こうしたサービスを利用すれば、印刷・押印・封入・封かん・投函といった郵送までにかかる手間がなくなり、印刷費・郵送費といったコスト削減も可能にします。
どのサービスを選ぶかは、自社の請求書発行業務がどのように効率化するかを見極めるのが肝心です。
例えば、債権管理システムや販売管理システムなどで管理している請求データをもとに請求書を作成できるサービスを選べば、入力が不要で人的ミスの心配もありません。また、Webを介して請求書のデータをそのままメールなどで取引先に送る方法をとる場合は、送信日時の設定ができるものなら送信忘れなどの心配もないでしょう。ただし、この方法は「電子取引」に該当するため、改正電子帳簿保存法に対応していることもチェックすることが肝要です。

奉行Edge請求管理電子化クラウドの場合、同じ奉行クラウドシリーズの商奉行クラウドをはじめ、一般の販売管理システムや債権管理システムなどの基幹システムとも連携でき、請求データから電子請求書を作成して自動送付することができます。これまで紙の請求書を発行するのに必要だった作業を一気に減らすことができ、圧倒的に短い時間で作成できます。

紙ベースの業務プロセス

その結果…

奉行Edge請求管理電子化クラウドの配信スケジュール設定機能を使えば、指定した日時に取引先へ請求書データが自動送信されるので、送付期限や送付漏れに気を遣う必要が一切ありません。

取引先には、メールを使ってWeb配信されるURLが送られるので、取引先はメールに記載されているWeb配信ページにアクセスしてダウンロードするだけで良くなります。オリジナルフォーム機能も実装されているので、自社の専用フォームだけでなく、取引先の指定フォームがある場合にも対応できます。
発行した電子請求書はタイムスタンプが自動付与され、原本として電子帳簿保存法に対応した状態で自動保管されます。受領側となる取引先も、タイムスタンプが付与された電子請求書を受領することができるので、電子取引として保存する際に手間を減らすことができます。2023年のインボイス制度で導入が予定されているデジタルインボイスの規格「Peppol」にも標準対応が予定されており、制度改正後も安心して利用できます。

おわりに

請求書には、日付以外にも注意しなければならない項目が多くあります。紙の請求書でやり取りを続けた場合、取引先が多ければ、それだけ請求業務の手間もミス発生のリスクも抱えたままとなります。
今後、デジタルインボイスが導入されれば、電子取引の流れも加速することが予想されています。今のうちに毎月の請求業務のあり方を見直して、請求業務のビジネスプロセスをデジタル運用に変えてみてはいかがでしょうか。

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